国境閉鎖に外出禁止〜欧州滞在中、日々変化していったコロナショックが襲う街

国境閉鎖で八方塞がりに

 同じ週末、各地に点在する友人たちと集まって誕生日パーティに出席する予定だったのだが、それも取りやめに。子どもがいる参加者からのキャンセルが相次いだことと、公共交通機関が稼働するか雲行きが怪しくなってきたからだ。そもそも、予約していたレストランも開くか不透明な状況になっていた。  そして案の定、週末初日の金曜日には「国境閉鎖」が発表された。これにより、国際線はストップし、出勤(ヨーロッパは車や電車で簡単に国境を越えられるので、職場が他国にある人も少なくない)などは別として、陸路も控えるよう勧告がなされる。スーパーや銀行以外の商業施設や飲食店も閉鎖され、テイクアウトなどの限られた営業のみが許可されることになった。  そして、筆者が日本へ帰国するはずだった便も順延に。弟宅にいたのが不幸中の幸いだ。仮にチェコやフランス、デンマークにいれば、国境閉鎖が解けるまでホテルで暮らさねばならず、新しい航空券も手に入れねばならないところだった……。  次回、想像以上にストレスフルな「ロックダウン」時の自宅待機生活について語る。 <取材・文・撮影/林 泰人>
ライター・編集者。日本人の父、ポーランド人の母を持つ。日本語、英語、ポーランド語のトライリンガルで西武ライオンズファン
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