この段階では筆者が欧州旅行の拠点にしていたポーランドも普通に人々が出歩いていたのだが……
幸い、飛行機は予定通りに出発。3月初旬には再び
ポーランドへと戻った。相変わらず、空港などの検査はなし。しかし、現地で泊めてもらっていた弟宅に戻ると、やはり
空気が変わっている。「検査なしで戻ってきたけど、本当に大丈夫なの?」といった雰囲気が感じられる。
それでもこの時点では
まだイベントなども行われており、数日後にはコンサートホールでソールドアウトとなったライブも観ることができた。終了後にはパブで乾杯。どこか重苦しい空気は迫っているが、
変わらぬ日常が続く。
ところが観に行ったバンドのツアーは翌々日から全ての日程が延期に。滑り込みで観ることはできたが、
危険が迫ってきていることがヒシヒシと感じられる。日本と同じく、
学校なども閉鎖となってしまうが、こちらは夏休み後からが新学期なので、まさに学期間中だ。
それでも
公共交通機関は相変わらず動いており、飲食店なども営業中。すでにフライトがブッキングしてあったので、続いては
デンマークへと向かった。
コペンハーゲンの街並み
こちらでも
空港にアルコールの除染液などは置いてあるが、検査などはなし。首都コペンハーゲンでは
飲食店なども営業中だ。
しかし、現地で泊めてくれた友人によれば、「テレワークになるかもしれない」とのこと。そして、実際数日後には自宅勤務になってしまった。観光地などは巡ることができたが、いよいよコロナショックの波が本格化してきたことを痛感する。
そして再び、ヨーロッパの根城としているポーランドへ。首都ワルシャワで一泊したのち、翌日ライブを観るのが目的だ。久々に再会する友人と映画館に行くことになったのだが、席に着くと友人が「明日のライブ、中止だって」とポツリ。
コロナの“実害”を体感したのは、これが初めてだ。さらにまさに自分たちが今いる
映画館などの施設も翌日からすべて閉鎖になるという。
こうして、まだ電車は動いていたので、弟の自宅へと移動。本稿を書くにあたって日記を読み返しているのだが、3月中旬のその日のページには「
コロナがシリアスになってきた」と書いてある。その晩もパブに出かける予定だったが、それも取りやめになった。