手で塞いでしまうと手にウイルスが付着し、感染を拡大してしまうから要注意!
asaya / PIXTA(ピクスタ)
今春は、例年ならば気にならない他人の咳やくしゃみが、やたらと大きく聞こえてくるという人も少なくないだろう。
実際、福岡県の地下鉄車内や都内の山手線で客の咳に関するトラブルが相次いだり、カフェや職場などでも「音」のするほうに多くの視線が向かったりするなどの現象に鑑みると、世間が「他人の健康状態」にピリピリしていることは間違いない。
言うまでもないが、その原因は「新型肺炎」の感染拡大によるものだ。
新型肺炎が国内で広がりを見せるに伴い、「
咳エチケット」という言葉をよく耳にするようになった。
「咳やくしゃみを人に向けて発しないようにする配慮」といった意味の言葉だが、今回の新型肺炎の騒動では、この「マナー大国」と言われる日本においても、咳エチケットができていないという声が多いことに気付かされる。
自治医科大学附属さいたま医療センターのウェブサイトによれば、風邪やインフルエンザ患者が1回の
咳で放出するウイルスは、
約10万個。
くしゃみにおいては
約200万個にもなるという。(参照:
自治医科大さいたま医療センター)
また、厚生労働省が提供する
動画では、「
咳やくしゃみのしぶきは約2m飛ぶ」とされており、「マスクをすれば
感染している人からの感染リスクをかなり減らせる」と、マスク着用の重要性を訴えている。
ところが、こうした国内データがある中で、先日WHOからは「感染予防にマスク着用は不要」、「過度なマスク使用を控えて」といった呼びかけが出され、日本中で物議を醸した。(参照:
共同通信)
共同通信が報じたところによると、WHOは、咳やくしゃみといった症状がない人は予防目的で学校や駅、商業施設など公共の場でマスクを着用する必要はないとして、供給不足に拍車を掛けないためにも過度の使用を控えるよう求めたという。
これを受け、マナーのためにマスクを装着する人も多い日本国内からは反発の声が続出。SNS上では、
「WHOが何言おうが、マスクするしないは自分で決めるわ」
「マスクに感染防御の機能が全くなければ、医療機関でも誰も使わない」
「WHO、マスク外して発表やり直しなさいな」
といった声の他に、
「日本人がどうしてマスクをしているか知らない人たちの戯言」
「マスクをする行為を否定とか馬鹿なの?感染するリスク回避と、周りに感染させないようするエチケットでマスクは必要」
といった「咳エチケット」にまつわる意見も多かった。