筆者と赤旗日曜版編集長の山本豊彦氏(国会PVより)
国会パブリックビューイングは1月6日に、「しんぶん赤旗」日曜版・山本豊彦編集長にお話を伺った。
●「桜を見る会」質疑を支えたもの 山本豊彦(しんぶん赤旗日曜版編集長)・上西充子(国会パブリックビューイング代表) 国会パブリックビューイング
●文字起こし:「桜を見る会」質疑を支えたもの 山本豊彦(しんぶん赤旗日曜版編集長)・上西充子(国会パブリックビューイング代表) 国会パブリックビューイング 2020年1月6日
「桜を見る会」をめぐる追及の発端となった日本共産党・田村智子議員の昨年11月8日の質疑は、昨年10月13日の「
しんぶん赤旗」日曜版のスクープの情報をもとにしている。「桜を見る会」が後援会行事とセットで後援会関係者を幅広く招待していたことを報じたそのスクープは、どのように準備されたのか。それを伺うのが対談の目的だった。
2019年10月13日の「しんぶん赤旗」日曜版
対談の様子は上記の映像と文字起こしで公開しているが、3回にわたり記事でその内容を紹介しつつ考察しておきたい。
第1回の今回は、昨年10月13日の「しんぶん赤旗」日曜版のスクープ(下記)に言及する前提として、昨年11月8日の参議院予算委員会における田村智子議員の質疑の巧みな組み立てに注目する。
田村智子議員は、上記の昨年10月13日の日曜版スクープで取り上げられた情報をもとに、昨年11月8日の参議院予算委員会の30分の質疑を組み立てた。
国会パブリックビューイングでは昨年12月24日にこの質疑を6つのパートに分けてスライドで説明を加えながら新宿西口地下の街頭上映で紹介し、上映後に田村議員本人をゲストに迎えてお話を伺った。
●字幕【田村智子議員ゲスト出演・緊急街頭上映】「#桜を見る会」ビフォー・アフター 国会パブリックビューイング 2019年12月24日(街頭上映用)
実際の質疑は、
国会会議録検索システムから確認することができる。
筆者のnoteでも、ヤジを含めた文字起こしを公開している。
以下、12月24日の街頭上映で切り分けた次の6つのパートの順に、質疑の組み立てを確認していきたい。
Part1:データから近年の「桜を見る会」の変質を指摘
Part2:国会議員のブログから後援会関係者の大量招待を指摘
Part3:安倍事務所が「桜を見る会」の参加者を募集
Part4:税金を使った公的行事
Part5:「安倍晋三後援会」主催による前夜祭とセット
Part6:開門前に後援会関係者が会場に
いずれのパートも、確かな証拠・証言に基づいて質疑が組み立てられている点が特徴だ。また、その証拠・証言が、相手の出方を見ながら順次開示されていき、答弁を覆す反証を示すことを繰り返すものであったこと、そして、じわじわと外堀を埋めていき、安倍首相本人の問題へと迫っていくものだったことが注目される。
またこの質疑はわかりやすく整理されており、見ているだけで問題のありかが理解できる優れたものだった。
日本共産党はみずからのYouTubeチャンネルにおいて、同日のうちにこの田村智子議員の質疑を切り取って紹介している。1月14日現在、その視聴数は29万回を超えている。
●
「桜を見る会」が首相後援会の恒例行事に
質疑の翌日の11月9日には、立憲民主党の枝野幸男代表が「党派を超えて、数年に一度の素晴らしい質疑だったと思います」と
ツイートし、多くの方にご覧いただきたいと勧めていた。