大化け狙いに! 成長を続ける「個別株」で投資の手ごたえを実感
市場に丸ごと投資するだけで十分な利益を狙えるのが米国株の魅力ではあるが、市場平均を上回る大化けを狙うならやはり個別株だ。専業投資家のたぱぞう氏は米国の個別株の魅力をこう話す。
「米国企業は合理的な経営で利益を出しやすい。企業価値でもある株価を上げるのは最重要課題のひとつで、それができない企業トップは即交代です。経営者にとってはシビアでも、投資家にはありがたい環境なのです」
しかも、米国ではアップルやアマゾンなど、イノベーションを起こしたプラットフォーム企業が続々と誕生してきた点も見逃せない。インターネット関連だけでなく、軍事や金融、ヘルスケアなどさまざまな分野で、米国企業は世界の主導権を握っている。
一方で、安定成長期に入ると連続増配を続ける老舗企業が多いのも米国株の特徴だ。コカ・コーラやP&Gなど、半世紀以上にわたって連続増配する企業も少なくない。
「こうした企業が増配をやめれば一大事なので、よほどのことがない限り今後も続くでしょう」(グローバルリンクアドバイザーズ代表取締役の戸松信博氏)
①マッチ・グループ(MTCH)
大人気デートアプリ「ペアーズ」の親会社
米国の有名デートアプリ「マッチ」「ティンダー」をはじめ、日本の「ペアーズ」など世界中のマッチングアプリを傘下に持つ。「米国ではデートアプリはとても身近に利用される存在なので、日本や新興国でもこれから今以上にどんどん浸透していくと考えられます。しかも、課金形態は業績の安定成長が期待できるサブスクリプションモデルです」(戸松氏)
新華社/アフロ
②S&Pグローバル(SPGI)
S&P500など株価指数と信用格付け事業を展開
S&P500やNYダウ平均など、有名な株価指数の算出企業を傘下に持つ金融情報サービス企業。「信用格付け機関としても世界のトップスリーにランクインする優良企業で、日本でもスタンダード&プアーズの格付けとして知られています。株価指数にしても格付けにしても、膨大な知見の集積が必要なビジネスなので、競合の参入障壁が非常に高く安定的」(たぱぞう氏)
③オートマティック・データ・プロセッシング(ADP)
会計ソフトの大手雇用統計でもおなじみ
企業に対し、人事や給与管理などの業務委託ソリューションを提供する。FX投資家になじみの深い「ADP雇用統計」は、同社の顧客を対象にした調査だ。「米国でもっとも支持される会計ソフト企業のひとつ。一度導入するとスイッチングコストが大きいので、乗り換えられる心配が少ない安定的なビジネスといえます」(たぱぞう氏)
④フェア・アイザック(FICO)
クレジットスコアを展開増配期待銘柄の側面も
米国だけでなく世界中でクレジットスコアなどの分析ソリューションを展開する企業。「クレジットスコアは個人の信用情報を得点化したもので、クレジットカードを作ったりローンを組もうとする際に、金融機関などにデータ提供しています。基本的には値上がりが期待できる銘柄ですが、連続増配中で配当のうまみもあります」(たぱぞう氏)