6年で30倍達成の「GMOペイメントゲートウェイ」
GMOペイメントゲートウェイの提供する「銀行Pay」が、TOYOTAも採用するなどキャッシュレス業界で信頼が高い
注目のキャッシュレス業界からは、株価が6年余りで約30倍になるという、比較的短期でテンバガーを達成した「
GMOペイメントゲートウェイ」(東証1部・3769)だ。市場拡大と政策の追い風を受け成長している。
GMOペイメントゲートウェイ
GMOペイメントゲートウェイは、ネットや金融分野で幅広いビジネスを展開するGMOグループの一角。’90年代にカタログ通販のクレジットカードの決済処理サービスで創業し、現在はEC(電子商取引)向けにオンライン決済サービスを提供している。昨今のEC市場の拡大とともに成長を続け、グループ内でも優良企業として存在感を高めている。政府によるキャッシュレス決済普及の動きもプラス材料だ。株価は急成長を背景に’08年の安値から’19年の高値まで100倍超の上昇を達成。’13年以降で見ても30倍近くになっており、近年の出世株の一つと言える。
例えばGMOペイメントゲートウェイ(東証1部・3769)はインターネットでの決済代行を手がける、いわゆるフィンテック関連銘柄だ。現在のようにキャッシュレス決済が普及することを予想した投資家たちが、“将来の高い成長を期待”したことで価格が暴騰。国が推進するキャッシュレス化の煽りもあり、10倍どころか100倍以上の大化けをしてしまったのだ。ベネフィット・ワン(東証1部・2412)も新興銘柄という意味ではこれに近い。
コスモス薬品(東証1部・3349)の場合は、九州を中心に店舗を出店したという確かな“成長性”が信頼を勝ち取った形と言えよう。これ以外にも、5年、10年単位で見ればテンバガーを達成した銘柄は意外と多い。
しかし、大化けは時にリスクを伴うこともある。スマホゲーム『パズル&ドラゴンズ』のメガヒットを背景に、’08年から’13 年にかけて株価が150倍以上に暴騰したのが
ガンホー・オンライン・エンターテイメント(東証1部・3765)。ただし、同社の株価はその後急落。現在はピークの7分の1近くで推移している。
「頭としっぽはくれてやれ」などの相場格言が示す通り、その銘柄を底値で買ったり、天井で売るのはどんな投資の達人でも困難。
いくらテンバガーを達成したとしても、売買のタイミングによっては資産を10倍にできるとは限らないのだ。紹介した3銘柄は、現在もピークの株価に近い水準を維持しており、長期間持ち続けるだけでテンバガーを達成できた例だった。