自治体直営の山村留学センター所長が入寮児童と保護者にレリハラ/不適切宗教勧誘か

渦中の施設責任者に電話取材

 12月16日、この所長に電話取材を行い、事実関係を確認した。 ――6月に母親から相談された時に「天理教へ入信するのであれば」と言ったのか 「入信をするとは言っておりません。なんか間違えてませんか」 ――具体的にどのように言ったのか 「だから天理高校に行くためにはどうしても話を聴いてもらわないといけんから、それで天理教の話を一回聴いてくださいと。入信するかしないかはご自由ですと言うとります」 ――具体的に「天理教に入らないと中学1年から外に行っていただきます」と 「そんなことは言ってません。うちで預かるときには天理高校に行かせたいんですよ、里親するんですよ、要するに。皆高校でダメになるから。高校行ってない。辞めてるんです。そういう子にしたくない。天理高校なら寮もあるし、ひと月に1回天理に行くので顔も見れる。天理教の教会長やってますから。できれば天理高校に行かせたいんですよ。それでね、預かる条件として天理高校に行かす条件として一応預かりますけれども、ただ本人が意思が変わってどうしても天理高校を受けられないと言われればそれはしょうがないですねという話をしたんですよ。この前も」  所長はこれまで5人の女子中学生を預かってきたが、一度も天理教へ連れて行ったり天理教の話はしていないという。 所長「好き好んで預からない、頼まれて」 ――11月の検定試験の際、母親に無断で娘を天理教の教会にお参りさせた 「(天理教の)駐車場に停めただけですよ、駐車場がないから」 ――お参りはしてないんですか 「お参りはしましたよ。受験するんだから合格してほしいでしょ、だから」 ――親の承諾は取ってないんですよね 「取ってないですそれは、本人が嫌がればさせませんけど。せっかくだから天理教の教会に参拝していきましょうと言っただけですからそれだけのことですよ。何が言いたいんですか?」 ――6月に母親から相談された際に「うちで預かってもいいけど決めていることがある」と 「それはそうですよ」 ――交換条件として提示されたんですよね 「交換条件ではないです。酷い言い方されますね。交換条件じゃなくてうちで里親するんですよ」 「この前、メールが来て来年受験させるので来年はこっちにおらない(いない)と聞いている。よく聞いてください○○さんから。私もわかってませんけど」
中國新聞2013年5月20日号に掲載された記事

中國新聞2013年5月20日号に掲載された記事(井上さちこ廿日市市議会議員のブログより)

「もう面倒くさい」「問題なんでしょう」

「いろんな情報が行ってるんですねそっちにね、ほんとのこと聞いてください、もう面倒くさいね」 「天理教は関係ないですから、私の気持ちを言うたわけですから」 ――天理高校に入らないと下宿させてもらえないとお母さんが確認された 「確認というか、そうじゃなくて『入信して天理高校に行かなきゃいけませんか?』と言われて、できればそうしてほしいと。本人が3年預かるんだったらそりゃ気持ちも変わるかもしれないからその時には仕方がないですねと言ったわけですから。預からんとは言ってませんよ」 ――6月の時点で、「うちで預かってもいいけど天理高校に行く子しか下宿させない」と 「そのようにしたいんですよ、私としては」 ――という話はしたんですよね 「それはしましたよ」 ――中学に進んでも寮に残れないと悩んでいる親にそういう話をすることは条件を提示されたと受け取られても仕方ないのでは 「それは仕方ないでしょ、うちで預かるわけだから、(それが嫌なら)よそで預かってもらえばいいだけだから」 ――ならそれは条件を提示したと受け取られても仕方ないのでは 「それはそうかもしれないが」 ――条件を提示したという意識はなかったと 「それはないですよね、その時点ではね」 ――女子児童が中学生になったら寮に残れないという状況の中でそういう話をしたことは問題があるのでは 「何の問題があるのかよく分からんけど。じゃ、問題があるんでしょう」 ――職場で宗教勧誘をしたわけですよね 「勧誘をしたわけでではないです、里親は個人になるんですよ、だから別問題でしょ、職場とは」 ――職場でそういう話をされたわけですよね 「中ではないですからね」 ――話をしたのは寮の中だったと聞いている 「寮の中ではないと思いますけど」 ――母親に伺った話では場所は寮の中だったと 「私にどうしてほしいわけですか、よくわからんけどその意図が」 ――事実関係の確認をしたいんですよ 「事実関係?」 ――場所はセンターの中じゃなかったんですか 「それをどうしたいんですか、記事に出されるわけですか」 ――事実関係を確認出来て記事にできると思えば出します 「出してどうされるわけですか、私を責めるわけですか、そのようにしたゆうて」 ――事実として山村留学センターの中で娘の進学に悩む母親に対して天理教への勧誘をしたのかどうか 「天理教の勧誘ではないって言ってるでしょ。私は天理高校に行かしたいがために言っただけですから、勧誘とは全然違いますと言ってるじゃないですか」 ――天理高校に行かせたいという意思はあったわけですよね 「それはあったですよ、天理高校に行かせたいという。だから天理高校に行かすためには話を聴いてもらわねいけんという条件があるから、皆そうですからね、天理高校に行く子は」 ――お母さんも入信しなければいけないということなんですよね 「それ言ったやん、別に入信はしなくてもいいですよと、それ違いますよと」 ――「大教会の保証人が」と 「大教会の保証人がどうしても要るからね。親が私らもなれないわけなんですよ。だから天理教の話を一回聴いてもらって、こういうことで信者さんになってもらってますから天理高校を受けさてけさせてくださいと言う風に印鑑をもらいに行くわけなんですよ。それだけのことです」 ――お母さんの入信については 「ないです別に、それは言ってません」 ――お母さんは「言われた」と 「言ってないです」 ――誤解があったと 「それは話をしようと思ってます、ちゃんと」 「別に強制的に入信はしてませんので」
次のページ 
母親の反論と無念
1
2
3
4