自治体直営の山村留学センター所長が入寮児童と保護者にレリハラ/不適切宗教勧誘か

保護者に無断でお参りさせていた

 11月、ある検定試験を娘が受ける際、所長が保護者に無断で試験会場の近くにある天理教の周東大教会にお参りさせていたことが判明、母親は告発の決意を固めた。  12月初め、母親はレリハラの証拠として所長との会話を録音した。 母親「天理教に入って天理高校に入らないと所長の家には下宿させてもらえないわけですよね?」 所長「だからね、私はそう決めたんですよ。卒業されるんだけど皆それっきりでね。感謝せいとは言わんけども、ただ連絡はしてほしいんですよ、ここを育った子は。留学センターを巣立った子どもたちだからどういう形であれ連絡をしてほしいんだけど、うちで育った子は何にもないんですよ、そういう子に私は育てた覚えはないんだけども、結局家に帰ったらそうなってしまうから。だから私は今度預かる子は天理高校に行くと。天理高校に行けば私も毎月天理に行くから、○○子(娘の名)に会えるわけですよ、どんなことしてる?と話もできるからね、わかります?私自身が安心もする、頑張ってるなと。そういうことを大事にしたいから私は天理高校へ行く子ならば預かることにしたんです。わかりますか、民間の家に帰ると何にもないからね」 母親「所長の自宅に下宿していた子たちは天理高校に進学されていないんですか?」 所長「いない。皆家に帰ってしまうとそれっきりになるから嫌でね、それでもう天理高校に行く子だけを預かることにしたんです。そうしたらお母さんにも一回は天理教の話が聞いてもらえるでしょ、今まで預かった子には誰も天理教の話はしていない、一般的な家だと思っているからここが。私はあくまでも天理教の教会長だからね、これではいかんなと、せっかく預かるなら私も天理教の信者だから、せっかく預かる子どもさんの保護者の方にぜひ天理教のお話を聞いてほしいなと、それでこのようにさせてもらったんですよ。別に強制的に信者になれってことではないですよ、間違えないでくださいよ。ただ話の順番として(信者に)なってもらわないと天理高校を受けられないから」  天理高校の保証人システムを力説する所長。 所長「天理教の信者でないと天理高校を受けられないんですよ、天理高校を受けるためには話を聴いてもらわんと受けられないというシステムがあるんですよ。親が保証人じゃないんですよ、(天理)高校の保証人は。天理教には大教会というのがあって、大教会長がその子の保証人になるんですよ。だから何かあった時には親に行くんじゃないんですよ。大教会の会長のところに行くんですよ、これこれこういう子が来てますけれどどうなってるんですかと、だから天理教の話を聞いてもらって私がこの子は天理高校を受けますからって、印鑑が要るんですよ、願書を出すのに」

無断で参拝させたことも「問題ない」

 さらに娘を天理教の大教会へ連れて行き参拝させたことも「問題ない」と弁明した。 所長「(11月の検定)試験を受けに来ましたよね。その時も、駐車場がないから大教会の場所を借りて駐車場に行ったんですよ。そこでちょっと参拝して行こう、せっかく受けるんだから試験前に神様でもお祈りしとこうということで行って。まあ(試験に)通ったから別に問題ないんだけども」  母親は“交換条件”の決定的な言質を取った。 母親「6月にお話しした時に、娘と私が天理教に入信して天理高校に入ると、」 所長「約束ちゅうか、うちで預かると」 母親「下宿させていただいて山村留学を続けられると仰ってましたよね」 所長「そう、そうです」  所長から「12月26日に天理教の最初の信者になる人の勉強会(別席)に行きましょう」と言われていた母娘だが、後日理由を付けて断っている。  天理教関係者に確認したところ、確かに天理高校の応募資格には「天理教信者の子女で」と明記されているが「親も保証人で大教会長は連帯保証人」との位置づけだという。また「印鑑」には「確かにうちの信者です」という証明の面もあるとのこと。
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渦中の施設責任者に電話取材
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