子育て中は、産前のようにセックスができないもの。セックスレスは夫婦仲の悪化に影響するが、工夫によって親密な関係を保てる。
「性的行為を伴わないスキンシップ(キス・ハグ・添い寝など)は、普段の生活からどのくらい行なっているか」を聞くと、「常に行なっている」(16.7%)、「よく行なっている」(20.2%)、「たまに行なっている」(21.3%)と合わせて58.2%の人が「行なっている」と答えている。
回答者からは、
「お互い照れ屋なので表立ったスキンシップが苦手ですが、いってらっしゃいのキスを最初から慣例行事にしたことで、スキンシップ不足を補う事ができています」(30代女性)
「愛情を常に感じられるしセックスが出来なくても精神的には満足」(40代女性)
「毎日バタバタな生活だけど、パートナーとスキンシップを取ることで信頼関係が出来てる」(30代男性)
「セックスが無くても、相手の気持ちが離れていないと感じられるので安心感がある」(30代男性)
といった声が寄せられている。日常的にパートナーの体に触れるだけでも、お互いの愛情を感じられるようだ。
産婦人科医の高橋玲奈医師は調査を実施したTENGAの取材に対し、産後の女性の性欲がなぜ減退するのか理由を説明。女性の性欲はエストロゲンという女性ホルモンの影響を受けるが、産後は同ホルモンが激減する。そのため性欲が減退しやすい状況にあるという。
産後の性生活を豊かにするには、どうすればよいのだろうか。高橋医師は
「産後1ヵ月の妊婦健診の時点で特に問題がなければ『性交渉して大丈夫』とお伝えしています」と話す。
さらに、
「ただし傷の回復速度や痛みの感じ方には個人差があり、無理は禁物です。とは言え、あまり長く期間が空いてしまうと今度は『お互い照れくさくて言い出しづらい』と悩んでしまう可能性も。
一番良いのは、性交渉が難しい時もコミュニケーションを取ることです。セックスと言っても、結局はコミュニケーションの一つ。会話はもちろんキス・ハグといったスキンシップを積極的に行い、穏やかにムードを保てると良いですね」
とアドバイスした。
<文/薗部雄一>
1歳の男の子を持つパパライター。妻の産後うつをきっかけに働き方を見直し、子育てや働き方をテーマにした記事を多数書いている。