地方創生にゆるく携わる人を増やす。マグマシティ・鹿児島市の取り組みとは
名山町の小さな古民家から生まれた「バカンス」
名山町は、鹿児島市の中心街である天文館から少し外れたエリアに位置し、昭和レトロな雰囲気を醸し出す家屋が集まる場所だ。
江戸時代には、交易のために堀が整備されていて、水面に映る桜島を「名山」と称したことから、名山町という呼び名になったといわれている。
そんな昭和の下町らしさを残し、情緒あふれる名山町に「バカンス」という場所が存在する。ここはもともと空き家だった古民家を改装してできた場所。今では、地域の人同士の交流や、仲間が気軽に集まれる場所へと生まれ変わった。
ラジオ体操や新聞を読む朝活、フリーコーヒー、サイレントディスコなど、イベントを主催するオーナーによって趣向が違うのもまた特徴だ。
発起人は名山町近くの鹿児島市役所で働く森満誠也氏。
「仕事柄、地域に根ざして住民のことを考える機会が多い中、もっと地域コミュニティを活性化できないかと考えていた。その時にたまたま通りかかった名山町の物件が空き家になっていたので、半ば勢いで借りることを決めた。ただ、一人でやるよりも同じ想いを持つ人同士で運営した方が面白いと思い、共同出資者を募る形式をとり、バカンスを運営してきた。日替わりでオーナーが変わることで、イベントを行うにしても集まる人の顔ぶれが変わるので、多様なコミュニティが生まれる。バカンスを起点に、地域活性化に繋がればと思う」
バカンスに来れば、誰かと繋がれる。コミュニティ自体は小さいかもしれないが、空き家を生かした地域活性化の取り組みは、他の地域でも応用できそうだ。
後継者としての新たな挑戦である「LAGBAG MUSIC TOGO」
ハッシュタグ
