別行動を採り、受付手前まで近寄ることに成功した藤倉氏だが、やはり別の教団関係者から徹底マークを受ける。
――菅原一秀さんは今日来られないんですか?
「来ないですよ。呼んでもないです」
今年は招待されていなかったようだ。
――菅原さん、お会いしたいんですよね
「こちらでは関係ないです」
――去年(実際は一昨年)来られたんですよね、菅原さん
「ちょっと分からないです」
――去年は来られたと聞きましたよ
「こちらではないです」
――また別の統一教会イベント?
「教会ではないです」
――勝共連合とかUNITEとかそんな辺りですか
「いろいろありますね」
――いろいろありますよね。じゃあ今日も教会ではない?
「違いますね」
「始まりの時間までよく把握されましたね。その情報収集能力はたいしたもんですね」
愛知での教団イベントについても訊いてくる。
「名古屋*も行かれたんですか」
〈参照:
“統一教会”の国際会議に自民党国会議員大量出席、清和会会長が来賓として講演|HBOL〉
藤倉氏の取材・撮影を妨害する別の教団関係者
どのような議員が来ているのか確認する藤倉氏にこう答える教団関係者。
「顔見知りの方、普段からお付き合いのある先生方が」
ついには愚痴まで飛び出した。
「こちらも全く予測してなかった。不意打ち状態」
――“やられたコメント”だけいただけませんか
「想定もしてなかったです」
――教会のイベントじゃないってことは宗教的なお話とかは
「全く別のあれですから」
――お父様(故文鮮明教祖)やお母様(韓鶴子総裁)のお話とか
「レベルっていうかカテゴリーが違う」
――韓鶴子さんの業績とかお話とかは
「全く出ないわけはないですけどね」
統一教会イベントであることを示すコメントを引き出す藤倉氏。雑談の中から有益な情報を得て言質を取っていく取材手法は長年のカルト取材で培われたものであり、藤倉氏が得意とするものだ。
ランチタイムとなり、豪華な弁当が運ばれていく。京王プラザホテルのサイトを確認したところ「幕の内弁当(和または中)1名様 5,090円」のようだ。
5千円の豪華「幕の内弁当」で議員をもてなす
藤倉氏と合流、「ぶっ殺す」との発言について改めて大柄な方の教団関係者に問うと、こう嘯いた。
「私とそっくりな知り合いが、あなたとは言ってないですよ、
私とそっくりな知り合いが『隠し撮り野郎、今度会ったらぶっ殺す』と言っていたと言っただけです」
しかし、大宮での参院選取材データを確認したところ、おおみや市民ホールで来場者を仕切っていた「そっくりな」人物は今回取材妨害を行った大柄な教団関係者と
同じ柄のネクタイを締め同じデザインのスマートフォンケースを使用していた。
「私とそっくりな知り合い」というのがこの教団関係者自身であることは明白だ。
同じネクタイとスマートフォンケース、「そっくりな知り合い」ではなく同一人物