英語民間試験導入だけじゃない!国語・数学の記述式問題導入の問題点
ひとまず延期が決まった英語の民間試験導入だけが問題なのではない。
もう一つ、国語と数学の記述式問題導入も大きな問題を孕んでいる。この問題点は、現役高校生が大学入試改革の中止を求める文科省前行動で指摘し、メディアでも大きく取り上げられ話題になった。(参照:
筑駒生、大学入学共通テスト中止を訴える 「ぼくたちに入試を受けさせてください」|AERA )
問題点は3つある。
(1)質の高い採点者の確保
(2)採点のブレ/自己採点の難しさ
(3)採点のブレを減らすための解答形式の縛り
→思考力・判断力は問えるのか?
である。
50万人が受けるテストで「記述式」を導入した場合、50万人分の答案を1万人程度の人員で二次試験までの2週間程度の間に果たして公正で質の良い評価ができるのか?
このようにどう考えても受験生に負担だけを強い、公正性を毀損し、利益相反が明らかだという多くの問題を孕む「共通テスト」。
今日、再び衆議院文部科学委員会で参考人質疑が行われる予定で、
・「GTEC(ジーテック)」を実施するベネッセコーポレーション
・延期を要望する全国高等学校長協会
・実施を要望する日本私立中学高等学校連合会の代表者
・反対してきた京都工芸繊維大の羽藤由美教授
が招致される。
「延期」で終わりではない。一部の大人たちの「甘い汁」のために、若い芽を摘んでしまうかのようなこの異常な大学入試改革。引き続き、国民は注視して行くべきなのは言うまでもない。
<文/HBO編集部>