関電資金還流事件と高浜発電所空撮からわかる、関電の「身の丈」に合わない投資

空撮で検討する高浜発電所陸上第二動線

 次に、筆者が再三再四指摘している神野側への第二動線について空撮写真を交えて検討します。
神野浦、神野集落

撮影日2017/04/30 撮影者 めたぼ
神野浦、神野集落
見事な棚田が今も残るが、よく見ると休耕田(写真手前)も目立つ
よく見ると写真左奥でかなりの規模の土木工事を行っているが、これはGoogle Map衛星写真でも見える

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撮影日2017/04/30 撮影者 めたぼ
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写真左上(奥)にかなりの規模の造成工事が見られる
棚田では、田植えの準備をしている

GoogleMap衛星写真で見た神野浦、神野集落

Google Map衛星写真より 撮影日:2018年以降の撮影
中央やや下が2017年の空撮写真で見つかった工事現場

 2017年のめたぼ氏による空撮写真、2018年のGoogle Map衛星写真では、神野浦の高浜発電から山を隔てて正反対にかなりの規模の土木工事が見られます。この土木工事の正体については、現時点では不明で再度の実地取材が必要です。  工事現場の位置は、高浜発電所からトンネルを介して第二動線を通すのには最適の場所ですので、そうであることを強く望みます。  この工事用地からは県道21号線を介して高浜町と舞鶴市に抜けることが出来ますので、現在の陸上動線とは独立した第二の陸上動線が構築できることになります。道路の規格は現状でも十分といえます。

高浜発電所の問題点と必要な整備

 最後に内浦湾東岸の全景を空撮した写真を示します。
五色山公園上空から音海、高浜発電所(田ノ浦)、神野浦、神野

撮影日2017/04/30 撮影者 めたぼ
五色山公園上空から音海、高浜発電所(田ノ浦)、神野浦、神野を空撮

 空撮は、内浦湾南西岸の五色山公園上空からと思われます。ここまでで分かるように、空撮は、田ノ浦(高浜発電所)から十分に離れた距離から行われています。  左から音海集落と内浦港、高浜発電所(田ノ浦)、高浜発電所特重施設(神野浦)、神野浦、神野と見えています。  手前の海は内浦湾です。  正面奥の島は、大島(陸繋島)で、陸繋部分の埋め立て地に関西電力の拠点が集まっています。大島の先端裏側に大飯発電所があります。靄が強いために美浜発電所は全く見えません。  高浜発電所は、敷地が狭隘なために現在の基準では原子炉四基の運用には無理があります。結果として特重施設が山をくり抜いた狭隘な土地に立地しています。  また音海集落は、県道の付け替えによって原子力災害時の脱出経路が大きく改善されましたが、依然として陸路は高浜発電所正門至近を通る一本道のみに依存しており、脱出経路には強い不安があります。  一方で海路は、内浦湾内の内浦港だけで無く、反対側の高浜湾には漁港が整備されていますので、海が荒れていなければ海路は二重になっています。おそらく工費は200億円くらいになると思いますが、高浜発電所の過酷事故に備えるには、田ノ浦(高浜発電所)・小黒飯・難波江と小黒飯・神野間の道路を原子力緊急事態への備えとして再整備する必要があります。
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