N国党、立花党首や丸山議員の、「参院埼玉補選前に知っておくべき」発言<N国徹底解剖・Part2>

立花孝志は本人の言うとおりレイシストではないのか?

 立花氏は2019年4月29日「4人の除名を決定しました・極右思想の人が居なくなってスッキリしました^^これからも国民の皆様をNHKからお守りさせて頂きます。」というタイトルの動画内で、党へ130万円を払わなければならないルールを守らなかったとして、4名を除名処分にしたと報告した。  その中に過去にヘイトスピーチを繰り返していた沓澤亮治豊島区議や佐々木千夏杉並区議が含まれており、立花氏も「あのレベルになるともうなんか新興宗教」と評し、「N国から極右思想の人がいなくなってよかった」と発言していた。  また、立花氏は2018年10月10日の動画内には「立花孝志は右翼でもレイシストでもありません。中道です」というタイトルを付けている。  では本当にN国党に、極右思想やレイシズムは存在しないのか?  その答えはNOだ。

「右翼」や「左翼」といったイデオロギー以前の問題

 立花氏は、元吹田市議会議員の神谷宗幣氏との対談動画(2019/09/19)内で「(増加する世界人口への対応について)あほみたいに子どもを産む民族はとりあえず虐殺しよう、みたいな」「(貧しい国や地域の人たちを)人間と思えない」、日本から貧しい国の住民への教育支援に対し「犬に教えるのは無理。犬に近い。世界中の人間には、それに近い人が圧倒的に多い」と発言した。  その後の反論動画(2019/09/27)で、「どっかの国の人たちを殺してしまおうとか、そんなつもりはさらさらない」と発言したが、問題となった発言の撤回はなかった。  立花氏の支持者の中には、「切り取りだ」や「全部見ると言っていることは当たり前のことだ」と発言している人がいたので、問題となっている動画を全編通して何度か見たが、何度見ても立花氏の発言には全く同意できなかった。  国際法において犯罪とされている集団虐殺を容認する発言や、貧しい国の人たちを犬呼ばわりする人種差別発言などは決して許容されるべきものではない。  以上のようなN国党議員の発言は、「右翼」や「左翼」といったイデオロギー以前の問題であり、国際社会が築き上げてきた「人権」や「国際平和」といった概念を否定するものだ。  第2弾では、N国党議員の過去の発言を取り上げた。立花氏の「NHK問題を取り組んでくれれば、どんな思想でもよい」という考え方のとおり、様々な思想を持った人がいるのは確かだろう。しかし極端で過激な思想も少なくなく、このままいけばNHKをぶっ壊す前に、日本や世界をぶっ壊し兼ねない発言があったことを忘れてはならないだろう。 <文/日下部智海>
1997年生まれ。明治大学法学部卒業。フリージャーナリスト。特技:ヒモ。シリア難民やパレスチナ難民、トルコ人など世界中でヒモとして生活。社会問題から政治までヒモ目線でお届け。Twitter:@cshbkt
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