野球U18日本代表が国旗を付けない判断をしたことについて報じる韓国メディアJTBC
韓国で開催される、第29回 WBSC U-18ベースボールワールドカップに参加する日本の高校生たちが、日本の国旗のない無地のポロシャツで韓国に入国したことが、日本のメディアでも話題になっており、多くの物議を醸しだしている。
日本高野連の竹中雅彦事務局長も、「韓国の国民感情に配慮して、日本を前面に出すのはやめようと思っている。(日の丸で)刺激するのは得策ではない」とコメントしている。
この一件に関して、多くの著名人たちが疑問を呈しており、スポーツと政治は別モノであるという意見や、過激なものであれば、そこまでするならそもそも参加する必要が無いとの声も聞こえる。
昨今の日韓の政治的な問題が、高野連の判断の主因となったことは疑いようがないことである。しかし筆者は今回の決定が、高野連による純粋な政治的判断であったとは思わない。筆者も子を持つ親である。今のメディアの韓国関連報道だけを見れば、親心として心配になるのは当たり前の事であるし、高野連も、韓国の国民感情に配慮したより、参加する選手たちの家族感情に配慮した側面が大きいのではないかと推測する。それほどまでに、日々テレビやネットで報道される韓国の「現状」は、物々しく、そして恐れすら抱かせるものだからだ。
しかし報道の中の韓国は、果たして本当の韓国の姿であるのか?
韓国メディアはどのように報じ、国民はどう反応した?
今回の一件は、韓国のメディアでも報道されている。
「韓日政府の間の葛藤の火種が、高校野球チームのシャツにまで燃え移っている。日本の高校代表チームが釜山で行われる大会に参加するにあたり、(韓国の)国民感情を勘案し日章旗のデザインを抜いたシャツを着た。(中略)日本の選手団は、前回大会までは、「JAPAN」という文字と日章旗が刻まれたユニフォームを着ていた。しかし今年は、日本の高校野球連盟が現在の韓日関係を考慮し無地のシャツを用意した」(参照:
JTBCニュース。日本語訳は筆者による)
このニュースが同局のFacebookで報じられると、その投稿に多くのコメントが付いた。
筆者は、
このコメントこそ、選手たちの家族に読んで欲しいと思っている。
以下に、それらのコメントを和訳して紹介したい。
”韓国の国民感情に配慮したとのインタビューを見た。ありがたい話だ。しかし一歩間違えれば、実際の善良な意図とは違って、韓国が安全ではないからそうしたという認識も与えかねない。日本のテレビ放送で、パネリストがそんな話をしているのを見た。我が国民は、日本人に反対して不買運動をしているのではない。だから正々堂々と自国の国旗を掲げて入場してほしい。”
”客人(日本の高校生)たちは、私たちが愛すべき隣人だ。日章旗を付けて堂々として欲しい。万が一誰かが危害を加えようとするならば、私たちが守るから。ストレスを与えてごめんなさい。”
”日本の人たちには親切にすべき。私たちが軽蔑するのは、日本政府と嫌韓勢力なだけ。”
”いらっしゃい!韓国は初めてでしょ。”
”「配慮」という言葉で良く見えるの? 日本人が韓国で、日本人であることがばれたら危険だという認識はどこから来てるの? 主催者は、そんな必要ないって言う事をちゃんと言わないと。”
”国旗はちゃんと付けるべき。旭日旗でなければ何も問題はない。”
”自国の国旗を付けるのは当たり前の事。韓国人は、安倍(首相)が嫌いなだけであって、日本国民に特別な感情は無いと伝える良い機会。”
”我々は日本をそんなに嫌っていないよ。一体どれだけ日本の報道が嫌韓風を吹かせているんだろう?”
”韓国で日章旗を付けてあげましょうよ。日本が配慮するならば、韓国でも配慮しなくては。日の丸を見たら韓国人が興奮すると誤解している。”
これが筆者の思う、飾りのない韓国国民の声だ。
ちなみに大会主催者からは高野連に、選手の安全は保証する旨の連絡が届いているという。