過労で身体を壊し、再就職難で引きこもり。ゲーム依存生活から再起を目指す45歳男性
この10年で少しずつではあるが、現状と課題が可視化されてきた引きこもり問題。引きこもり中年の実情に迫るべく、当事者たちの声を拾い、現状をリポートしていく。
「元事務次官事件』のように、それ自体は悪い存在ではないのに、引きこもりの過ごし方としてしばしばやり玉に上げられがちなゲーム。引きこもり歴12年の野田義人さん(仮名・45歳)の日課もオンラインゲームだ。
「ゲームしている間は余計なことを考えずに済むので……。やりすぎはマズいとわかっているんですけど、のめり込んでしまうんです」
大学卒業後、ゼネコンに就職するが過労で体を壊し、29歳で退社。フリーターを経て再就職しようとするも仕事が決まらず、33歳のときから引きこもりだという。
「職歴に空白があるのに、倍率の高い人気企業ばかりに応募し続けた結果です。当時は不採用通知が届くたびに『見る目がない!』と親に当たり散らし、最終的に現実逃避をしてしまったんです」
逃避先がゲームだったという。
「子供の頃からゲーム好きでフリーター時代も熱中していました。それが引きこもって完全に歯止めが利かなくなりましたね。プレイ時間は毎日10時間以上。課金でなけなしの貯金もすぐに使い果たし、親や弟に小遣いをせびってはそれをまた課金に回していました」
見かねた弟にカウンセリングに連行され、立ち直るきっかけになったという。
過労きっかけで引きこもり。ゲームに現実逃避
毎日10時間以上プレイ。親兄弟にカネをせびって課金
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