コスプレなどで世代を問わず知られるようになったコミケ。
photo by Dick Thomas Johnson via flickr(CC BY 2.0)
夏のお盆時期と言えば、世間一般では「帰省」や「観光」だろう。この時期、多くの企業で夏期休暇があり、それに合わせて長距離移動して実家に帰ったり、旅行に行ったりする。
そうしたお盆時期だが、オタクと呼ばれる人間の一部は東京に集まり、
コミックマーケットに参加する。夏と冬に開催されるこのイベントは、コミケの略称で知られている。コミケについて理解するには、コミックマーケット準備会が2014年に作成した
『コミックマーケットとは何か?』という資料が参考になるだろう。
今回の夏コミ(夏のコミックマーケット)の開催期間は、
8月9日(金)から12日(月)の4日間となっている。会場は、いつもの
東京国際展示場 (東京ビッグサイト)だが、少し事情が異なっている。
ここ10年以上、夏冬ともに3日間開催が続いていたが、今回の夏コミは4日間開催になっている。参加人数が増えた影響ではない。
2020年のオリンピック開催により、会場の使用に制限が加わったためだ。可能な限り規模を維持するために、4日に分けての開催になった。
また、会場もこれまでになかった南館や青梅展示棟を加えることでスペースを確保している。「4日間開催」「新会場の使用」と異例ずくめのために、どうなるのか分からないコミケとなっている。
コミケの規模と歴史について少し触れよう。前回の冬コミ、2018年12月29日から31日にかけて開催されたコミックマーケット95の入場者数は、
1日目17万人、2日目19万人、3日目21万人だった。参加サークル数は
3万5000。
3日間で延べ50万人以上が参加する巨大イベントとなっている(参照:
コミックマーケット95アフターレポート)。
コミックマーケット年表を元に、コミケの歴史をたどろう。
コミケが最初に開催されたのは
、1975年の12月21日になる。場所は虎ノ門日本消防会館会議室。その時は参加者数は
700人、参加サークル数は32だった。6年後の19回目、
1981年の12月20日に、
東京国際見本市会場(晴海)で開催された時は、
参加者数は9000人、参加サークルは600に増えていた。
その後、何度か会場が移りつつ、最後の晴海となった49回目、
1995年の冬コミでは、参加者数は22万人、参加サークルは1万6000となった。私が初めてコミケに参加したのは、この時期より少し前になる。九州から東京まで鈍行列車で往復して大変だった。
次の50回目以降は、
東京国際展示場(東京ビッグサイト)に移る。
1996年の夏のコミケは参加者数35万人、参加サークル数は1万8000。その後
2007年の72回目に参加者数は55万人となり、50万人を越える。以降は安定して50万人を越えるイベントとなっている。