「(入管は自分たちを)殺したいのかな?」
イナンさんは、面会室でつぶやいた。
「この遊び、なに?
ここ難民キャンプじゃない、奴隷の場所。茨城じゃない、ここは地獄。外国人だから虐める、なんで家族バラバラにするの? まじめな人、難民の人、認めてほしい。子供、大きくなった。助けてください……」
もうすぐ2年になろうとしている収容所での生活。絶望はあまりに深い。その後もイナンさんはハンストを続け、懲罰房に入れられることになる。
牛久入管ではハンストをしたことで解放される人も少しずつ出てきてはいるが、
仮放免の期間がわずか2週間、たったの1週間の人もいる。せっかく何年も耐え抜いてやっと解放されたとしても、またすぐに収容所へ戻されるのはあまりにも残酷だ。
東京入管では、女性の長期収容も深刻だ
東京入管でも、少数ではあるがハンストをしている人がいる。東京では女性の被収容者もいる。
女性であっても2年や3年の長期収容は当たり前となっていて、精神を蝕む人も少なくない。
東京では、意を決した4人がハンストを行った。
彼女らはひとつの部屋に押し込まれ、カメラで24時間監視されている。鍵が閉められ、部屋からはほとんど出られない状態だ。
ハンストに参加している女性の1人はこう語る。
「担当さんに反抗して、何度も痛い目にあった。
(女性職員に)大勢で押さえつけられ、腕を捻られて激しい痛みが続くこともあった。それでも入管に抵抗していく。そうでなければ、外へ出られない」