買い叩かれないフリーランスになるために~シェアリングエコノミーを活用して、理想の働き方を実現する~

低い価格で甘んじている優秀な人も多い

 個人が価格交渉をする難しさは、中野氏自身も感じている。現在配偶者の転勤に帯同する形でシンガポールに在住し、フリーランスとして働いている中野氏は、シンガポールで仕事を探す際に個別交渉をしたという。 「ずっと家にいるのは息が詰まる。最初はいくらでもいいから働かせて欲しいと思って探したが、時給960円くらいの仕事ではさすがに低すぎる。結局、原稿料ベースで報酬を貰えることになった。でも、いくらが妥当なのか、情報を集めるのにも、交渉するのも手探り。日本人は、価格交渉に慣れていない。低く設定しがちで、交渉するのが上手な人ばかりではない。プラットフォーマーが参考価格を提示してくれるのはありがたいことだと思う」

「依頼者側を評価する」という考え方

 企業とフリーランスをつなぐプラットフォーム「ランサーズ」の曽根氏は、仕事を依頼する側(企業側)のリテラシーも重要であると話す。 「フリーランスの人に対して適正な価格で仕事の発注を出来ているか、というのをスコア化するようにしている。適正な要件・価格が設定されている仕事に対して適切な人がマッチングされるように、という考え方。発注する企業側としても、うまく仕事を切り出して発注する、という経験がなく、適正な価格設定ができないケースもある。依頼内容に応じた相場をプラットフォーマーが明示するようにしている」 「タスカジ」でも、依頼者が過去に記入したレビューを働き手が事前にチェックできるようにするなどの工夫を凝らしている。安心できる取引のためには、依頼者側のリテラシーを教育するというのが、重要課題のようだ。
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キャリアも家庭も諦めないという流れを作りたい
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