世界最高峰トレード大会優勝の凄腕のバカラ村氏が教える「時間がない人のための勝つ秘訣」

勉強だけではダメ。実践との両輪が必要

 さらに、以下の図もバカラ村氏の実際のトレードチャートだが、こちらはNZドル/米ドルの1時間足で、レンジブレイクでのトレンド反転を示す。

<バカラ村氏のスイングトレード例②>
NZドル/米ドルの1時間足チャート。チャート上で直近の下値(上値)抵抗線をブレイクすると、その価格が未来の上値(下値)抵抗線になることがよくある。その価格をメドに売買するのは、確実性が高い手法だ。この場合、0.73280あたりが下値抵抗線になっていたが、そこを大きく下に抜けた後、再び上昇してその価格に近づいたが、跳ね返されて下落し、そこが上値抵抗線になったことが確認できた。ショートを仕掛ける絶好のポイントだ

「0.7420付近で高値をつけた後、2回ほど高値をトライしていますが、いずれも0.74055付近で跳ね返されており、その後、レンジ下限だった0.73280を下抜け。この段階で『レンジを下抜けて下降トレンドに反転したかな?』と疑いますが、まだ確証は持てません。その後の戻りで前回の下値に近づきますが、そこを上抜くことができず再び下落しました。ここまで来れば、前回のレンジの下限が今度は上値抵抗ラインになったと確信できる。そこでショートを仕掛けました」  ここでは、比較的長い1時間足を見ていることもあり、下抜けたポイントではなく、前回のレンジ下限が上値抵抗線となったことを確認してからエントリー。この例のように、より確実なポイントを待ってからエントリーすることは、トレードできる時間が少ない兼業トレーダーには、特に参考になるだろう。ただし、チャートの形を過信することは禁物だとバカラ村氏。 「よく本を読んで勉強しているのに、負けているという人はたくさんいます。それは、現実の相場は教科書通りの動きになることのほうが少ないためです。いわゆるダマシにあったときどう対処すべきか? その感覚は、実践を重ねて身に付けるしかありません」  特に今年のようなこれまでのパターンが崩れる軟調相場でこそ、実践感覚を失わないことが重要だと説く。 「エントリーの機会がなくともチャートは日々チェックすること。その鍛錬を怠れば、今後訪れるであろうチャンスで、バットが振れなくなるんです」  理論と実践の両輪が揃って初めて、真のテクニカルトレーダーとなる。 <私の愛読するトレード本> 『魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門』(パンローリング刊)  バカラ村氏がFXを始めてからしばらくして読んだ本で、震えるほど感動したという。説明されているテクニックをそのまま使ってトレードをしていた期間も長く、いまに至る「バカラ村流トレード」の基本を形作っている。「読書は好きというか仕事のように考えているので、いまも暇さえあればトレード関連の文献を読み耽っています」(バカラ村氏) 【バカラ村氏】 「世界大会優勝」の剛腕、総資産・ヒミツ。FXに出合う前は、法曹を目指し司法試験にトライしていたインテリトレーダー。司法試験の制度変更により、法曹をあきらめ、その知性をテクニカル分析に捧げる。’15年、世界的なトレード大会の為替部門で優勝し、’17年には日本大会でも優勝の快挙をなしとげている。国際テクニカルアナリスト連盟(IFTA)の認定テクニカルアナリスト。 投資歴 十数年 スタイル テクニカル全般 初期投資 非公開 ブログ:FXだけで生活しちゃおー ― FX、株、仮想通貨の“神7”が大集合! ―
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