FX短期トレードで億超え豪邸を立てたカリスマ「FX短期トレードの本質は”対人ゲーム”」

 カリスマトレーダーが極秘テクニックを大公開。厳しい相場でも手堅く勝つサバイヴ流を直撃取材!

ためため氏はFXで稼いだ資金で、地元である大阪に億超えの自宅を購入。モニターが並ぶトレードルームと子供が待つリビングを往復する毎日だ

大衆がダマされて、泣いているところを狙う「帯トレード」の極意

 「FX短期トレードの本質は、いかにプロの投機筋にダマされないようにするかということ。要は“対人ゲーム”なんです」  いかにも関西人らしい飄々とした物腰でFXのキモを語るためため氏は、パチプロからFXトレーダーに転身。短期トレードだけで10年間で6億円を稼ぎ出し、大阪に億超えの豪邸を建てたカリスマトレーダーだ。 「FXを始めたのは’09年ですが、最初の2~3年ほどはまったく勝てませんでした。それが、’12 年頃から勝てるようになり、’15年には年間の利益が1億円を突破。その後も勝ちを重ねて、’18 年には総利益が6億円を超えました」  ジリ貧トレーダーから常勝トレーダーへの転機となったのが、冒頭の言葉にあるようにFXが“ダマし合い”だと気づき、そのダマし方をチャートから読み取る「帯トレード」という独自の手法を編み出したこと。 「私のトレード手法を一口で言うなら、チャートの節目を意識して、大衆の仕掛けと反対に動くトレンドをフォローするというやり方です。つまり、大衆がプロの投機筋にダマくらかされて、買いまたは売りの優位性が逆転する価格帯=『帯』を狙うことから、『帯トレード』と名付けました」  多くの大衆が投機筋にだまされ、ロスカットが増えるほど、その後、大きなトレンドが発生する。そこが、ロングの仕掛けどころになるという。

【「帯トレード」の基本的な考え方】FXは、大衆をだます投機筋の動きにいかについていくのかが基本。逆に言うと、より多くの「大衆が泣いている」であろう形のチャートがチャンスになるので、その形を見抜くことが重要だ。図の②が典型的なパターンで、下値抵抗線を一度割り込ませることで、トレンド転換かと思わせて、ショートの仕掛けを誘う。それにダマされた人が多ければ多いほど、その後に、強いトレンドが発生する可能性が高い

「たとえば、上の図の①と②では、Aの時点までは同じ動き。しかし、その後の下げ(緑線)が①のように節目となる前回の安値よりも手前で終わっているようなら、反転して再上昇しても売り方にさほどダメージはありません。つまり、買いが急増する要素もない。そのため、Bの時点から大きな上昇トレンドが発生する期待はあまり持てません。一方、②のように節目を割り込んで下げた場合、直近安値を下回っていることから、追いかけ売りや赤線部分での戻り売りが増えます。このV字回復の戻りの過程で、短期の“売り優勢”から短期の“買い優勢”へと変化したと思われる部分が『帯』です。これはおそらく、投機筋がいったん前回安値の下まで引きつけて、大衆のショートを誘っている動き。売りと買いの優位性が切り替わることでショートのロスカットを巻き込み、さらに新規のロングが入ることで、①に比べて大きな上昇トレンドが期待できます」  投機筋から大衆にダマしが入る帯を見極めたら、その帯を突き抜けてからいったん下がった(C)が押し目買いでのエントリーポイントとなる。

値段の節目付近で生じる大衆の動きの逆を行く

 ダマされた大衆の動きを見透かし、その裏を取る『帯トレード』。その手法をより具体的に、実際のためため氏のトレードチャートで説明していこう。 「左上のチャートの緑の矢印が大衆が考えるであろう値動きで、赤の矢印が自分が想定する値動き。まず、『帯1』の部分を見ると、111.900あたりの長い上ひげの後、帯を割り込んで111・820まで長い陰線が引かれています。まさに先ほど説明した図②の状態で、大衆の売りが誘われ、V字回復の過程で戻りのショートが増える。この一連の動きが帯トレードにおけるエントリーの“トリガー”となります」  チャートにトリガーが現れたら、そこからロングを仕掛けるタイミングを見計らう。次のチャートの場合、一度押した111.880付近がロングのエントリーポイントとなる。

【ためため氏の実践トレード】’19年4月24日の5分足。チャート上、長い上ひげからの大きな陰線が出ると、戻り売りが誘われやすい。そこでそのまま下落せずにV字形で戻ったときに、売り買いの優位性が逆転する帯となるひとつのパターン。帯に近づいて反転するところがエントリーポイントとなる。なお、ためため氏の実際のトレードでは、長短さまざまな足を同時に見て、より長い足で「背景」を確認しながら、より短い足で大衆の逆を行く動きを探して、エントリーする

「建玉後は、前回高値の112.030をメドに上昇トレンドをフォローするつもりでしたが、このチャートでは上昇トレンドはすぐに終わり、再び下落。こうした場合は、エントリーポイントになった値頃の手前で手仕舞いです。その後に長い陰線で急落後、いったん戻した後の111.865前後の小さな下げで、今度は大衆の押し目買いが増えます(帯2)。111.840くらいまでは押し目買いが増えていると思いますが、帯を割り込んでいるわけではないので静観です」  その後、結果的にはロスカットを交えながら111・760まで急落しているが、この動きをショートで取るのは厳しいとためため氏。 「むしろ、急落後の戻りで帯の下限が節目になって跳ね返されているところでショートを建てるのが帯トレードのやり方です。チャートの動きを追っているだけでは、大衆から抜け出せず、投機筋のカモになるだけ。だからこそ、帯という軸を据えて、目先の値動きにダマされずに大衆の裏を取る。常に『大衆が動きたくなるところの逆を行くこと』と『値段の節目を強く意識すること』の2つを心掛けるべきです」  特に、今年に入っての軟調相場では、リズムよく利食ることが重要とも。 「相場は動いていないときのほうが負けやすい。目先の値動きを追うだけでは、『タテだと思ったらヨコだった』と“往復びんた”を食らいまくります」  投資はダマし合い。プロに大衆がダマされた瞬間こそ、狩り場となる。 <私のリフレッシュタイム> オフの時間は家族と一緒に海外ドラマを楽しむ  まだ小さい子供が2人いるため、あまり外に遊びに行くのは好きではないというためため氏。休日には相場を忘れて、家族と一緒に海外ドラマを観ながらのんびり過ごすのがリフレッシュタイム。「最近のオススメは『ブラックリスト』シリーズです。世界中の犯罪者と裏取引をする悪のカリスマが主人公のドラマですが、妻ともどもどハマりしてしまいました」(ためため氏) 【ためため氏】 ナニワの6億円トレーダー。総利益6億円 大学在学中にパチスロにはまって中退。以後、パチプロとして生活。’09年にFXに出合い、専業トレーダーになることを決意。2年間ほど勝てない時期が続いたが、長男が誕生した’12年には2000万円の利益を達成し、’16年には2か月で1億円の利益を達成。2児の面倒を見ながら、トレードの合間に家事もこなす大阪在住のイクメントレーダー。ブログ「We Love FX ~season Ⅱ~」 投資歴 10年 スタイル スキャル~デイトレ 初期投資 100万円 ― FX、株、仮想通貨の“神7”が大集合! ―