「夢のある前向きな政策。政権交代のためにはそれが必要だ」小沢一郎ロングインタビュー第3回

日本人が自立するためにも、まずは生活の安定が必要

小沢一郎インタビュー3-2 小沢氏の講演会場に足を運ぶと、聴衆に向かって「あなた方がしっかりしなくてはいけません」と叱咤激励する姿を目にすることがよくある。 「どんな世の中になろうと、僕は困りません。家と田んぼがあるから(笑)。そうじゃない皆さんにはしっかりしていただきたい。端的に言えば、自立が必要だということです。 日本人は自立していない。まずは自立した個人があり、その集合体として自立した国家ができあがる。他人任せの姿勢では右肩上がりのときにはいいけれど、一旦下り坂に入ると、底なし沼にはまり込んでしまいます」  夏の参院選は、日本人が自立する一歩となるだろうか。 「個人が自分の頭で考え、行動していくためにも、まずは生活がなければなりません。『衣食足りて礼節を知る』です。僕たち野党は格差解消と国民生活の安定を図り、政権奪取を目指します」 【小沢一郎氏プロフィール】 1942年岩手県水沢市(現奥州市)生まれ。1969年、自民党公認で衆議院選挙に出馬し、27歳で初当選。田中角栄氏の薫陶を受ける。1987年に竹下登、金丸信氏らと経世会を旗揚げ。’89年に幹事長に就任するなど若くして自民党の要職についたが、1993年に自民党を離党し細川連立政権樹立に尽力。2009年の鳩山政権では幹事長に就任。2012年、民主党を離党し自由党を結党するも2019年に国民民主党へ合流。今年12月28日、在職50年を迎え名誉議員となる。 取材・文/片田直久 撮影/大房千夏
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