エナジードリンクのカフェイン量表示はあてにならない!?
また、エナジードリンクには、南米の植物で「ブラジルのココア」としても知られる
ガラナが含まれています。ガラナには、カフェインの一種である
guaranineと呼ばれる物質が含まれています。
ガラナ1gはカフェイン40mgに相当するのですが、栄養ドリンクのカフェイン含有量の表示には通常ガラナが考慮されていません。そのため、
エナジードリンクのカフェインの総量は、ラベルに正確に反映されていない可能性があります。
さらに、エナジードリンクに含まれる、タウリン、グルクロノラクトンなどの添加剤が健康にどのような影響を及ぼすのかまだ十分にわかっていません。
タウリンは、栄養ドリンクの中で最も一般的な成分の一つです。私たちの体は、他のアミノ酸から独自にタウリンを合成することができます。また、
タウリンは肉、魚介類、牛乳中に存在し、私たちの健康に有益な効果が報告されています。
タウリンの効果のほとんどは、タウリン単独ではなく、カフェインや他の物質と混合されて発揮されます。ただし、タウリンはアルコールの悪い影響を抑えることが示唆されており、それがアルコールの消費を助長しかねません。
栄養ドリンクを定期的に飲むことによって摂取されるタウリンの量は、普通の食事から摂取するタウリンの量(1日あたり40~400mg)を超えます。
タウリンの過剰な摂取による害は限られていますが、タウリンがエネルギーを向上させるという証拠はありません。
グルクロノラクトンとは、体内で少量生産されている天然の物質です。
体の防御をサポートする可能性がありますが、ヒトではほとんど研究が行われておらず、知識は乏しいのが現状です。
いくつかの研究では、エナジードリンクによる
持久力やパフォーマンスの改善が報告されていますが、他の報告では、
何の利益もないどころか、筋肉の疲労の増加と脳血流の減少などの悪影響が出ることが示されています。
エネルギードリンクは、
てんかん発作、脳卒中、くも膜下出血、幻覚、不安、頭痛、肝炎、胃腸の不調、急性腎不全 横紋筋融解症、インスリン抵抗性、肥満、不眠症、攻撃的行動などのリスクに関与することも
研究によって示されています。
さらに新しい
研究では、2019年5月29日の米心臓協会誌に、米パシフィック大学のサチン・シャー博士らが、
エネジードリンクの心臓血管系への影響を報告しました。