GW最終日に、文学フリマで本を売ってみた

懇親会への参加

「文学フリマ」自体は、11時から17時の開催だった。その後、18時から、事前申し込みによる懇親会があった。募集数は90人というから、けっこうな数だ。そこに私も参加してみた。  1人で参加して、知り合いもいなかったので、同じように1人で席に着いている方のところに同席させてもらった。そうすると、第1回の懇親会から参加しているということだったので、色々と話を聞いて教えてもらった。また、他の席に遠征をして交流を重ねていった。  意外なことに仲間内での参加ではなく、1人で参加している人がほとんどだった。みんな交流に飢えているのかもしれない。  あとは参加者の雰囲気から、このイベントが好きなのだろうと感じた。サークル数1000という大きな規模のイベントだが、設営や撤収を出店者に手伝ってもらったり、手作り感溢れるイベントだった。そうした意味でも思い入れが強いのだろう。  懇親会は、1人20秒のPRタイムがあり、本の宣伝を各人ができるようになっていた。また本を互いに紹介しあって購入していた。  イベント時は、回るだけで手一杯で、どんな本かもよく分からず、なかなか購入できなかった。しかし懇親会では本の中身をじっくりと聴けたので、その場で複数の本を購入した。文字系の本は、マンガほど中身が分かりやすくないので、こうした機会はよいものだと感じた。

帰り道

 イベントが終わり、東京モノレールと電車を乗り継いで帰宅した。その途中、懇親会に参加していた数人と一緒に帰ることになった。その中で1人、去年大学を出て社会人になったという若手の人がいた。彼が延々と熱く語り続けるのを聞いて、こうした情熱に触れるのは大切な機会だなとしみじみと思った。  創作系のイベントに参加すると創作意欲が刺激される。そうした刺激を求めて参加している部分もある。文学に興味があり、最近刺激が足りないと思っている人は、「文学フリマ」に参加してみるとよいのではないだろうか。 ◆シリーズ連載:ゲーム開発者が見たギークニュース <文/柳井政和> やない まさかず。クロノス・クラウン合同会社の代表社員。ゲームやアプリの開発、プログラミング系技術書や記事、マンガの執筆をおこなう。2001年オンラインソフト大賞に入賞した『めもりーくりーなー』は、累計500万ダウンロード以上。2016年、第23回松本清張賞応募作『バックドア』が最終候補となり、改題した『裏切りのプログラム ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬』にて文藝春秋から小説家デビュー。近著は新潮社『レトロゲームファクトリー』。
やない まさかず。クロノス・クラウン合同会社の代表社員。ゲームやアプリの開発、プログラミング系技術書や記事、マンガの執筆をおこなう。2001年オンラインソフト大賞に入賞した『めもりーくりーなー』は、累計500万ダウンロード以上。2016年、第23回松本清張賞応募作『バックドア』が最終候補となり、改題した『裏切りのプログラム ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬』にて文藝春秋から小説家デビュー。近著は新潮社『レトロゲームファクトリー』。2019年12月に Nintendo Switch で、個人で開発した『Little Bit War(リトルビットウォー)』を出した。2021年2月には、SBクリエイティブから『JavaScript[完全]入門』、4月にはエムディエヌコーポレーションから『プロフェッショナルWebプログラミング JavaScript』が出版された。
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