アインシュタインの思考に近づける!? 右脳と左脳を連携させる超お手軽な方法とは

 アルベルト・アインシュタインの名を知らない人はいないだろう。相対性理論を提唱し、ノーベル賞を受賞した天才だ。彼は生涯を通して研究を続けたが、腹部大動脈瘤のため、76歳で亡くなった。

盗まれたアインシュタインの脳

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 その彼が亡くなったあと、事件が起きた。天才の脳みそが盗まれたのだ。実は、アインシュタインの解剖を行った病理学者トマス・ハービーが研究目的でこっそり彼の脳を盗み出し40年間保管したのだ。  その後、脳は複数に切りわけられて、様々な研究者のもとに送られ研究が行われた。現在でも、研究者が研究目的で所有していたり、博物館に展示されている。  実は、彼が亡くなった際、遺体と一緒に脳が焼却されなかったことで、天才の脳の特徴について、様々なことがわかっている。  たとえば、アインシュタインの脳は常人よりも軽かったということだ。頭がいい人は、脳が重たいという印象を持っている人が多いが、実は、そういうわけでもなさそうだ。他には、神経細胞に栄養を送ったり、ダメージを修復する役割を持つグリア細胞の量が常人の2倍近くあった。これによって、高度な思考能力を発揮できていた可能性がある。  そして、もうひとつ、今回、注目したいのが、「右脳と左脳を繋ぐ脳梁が常人よりも太かった」ことだ。脳梁が太いことで、右脳と左脳の情報のやり取りが、やりやすくなるのだ。右脳と左脳を繋ぐホースが太いので、たくさんの情報をやり取りできるイメージだ。

知識よりも想像力を重視したアインシュタイン

 そもそも、右脳と左脳では役割が異なる。左脳は論理的思考の役割を担っており、右脳はアートや直感などの感性の役割を担っている。  片方しか使っていない人間というのは、存在しないが、どちらを使う方が得意かというのは人によって異なる。アインシュタインは脳梁が太いことで、右脳と左脳の情報伝達の効率がよく、両方の領域をフルに活用できていたのではないだろうか? (ちなみに、男性よりも女性の方が脳梁が太いという報告もある)  アインシュタインは右脳における想像力や直感でひらめいたことを、左脳で論理的に分析して方程式や理論を構築していたのではないだろうか。それを裏づけるアインシュタインの名言にこういうものがある。 「想像力は、知識よりも重要だ。知識には限界がある。想像力は、世界を包み込む」  彼は、右脳的な想像力を大切にしており、右脳に始まり、その情報を左脳で思考するというのを実践していたのだろう。  ビジネスにおける成功者や突出した結果を出している人は、音楽や絵画、写真の趣味を持っている人が多い。ビジネスで成功したいのであれば、左脳的な論理ばかり強化しても、イノベーションは起こらない。右脳的な直感・想像力も強化する必要がある。
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右脳思考と左脳思考でアインシュタイン思考を身につける
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