マック赤坂氏の地元である港区では都知事選の時点で1%を超える支持が集まっていたわけだが、今回の港区議選での
当選ボーダーは1,089票(得票率1.020%)であり、
マック赤坂氏はすでに都知事選の時点で票数・得票率をともに上回っていたのである。
つまり、マック赤坂氏は
都知事選で得た支持者をそのままキープできれば港区議選で勝利するのは「当然」だったのである。今回の得票数は1,144.441票・得票率1.683%であった。ほぼ支持をキープし、30位での当選を果たしたのである。(補足:票数に小数点があるのは赤坂氏がもうひとり立候補していたため按分が生じているものと推測される)
ではなぜ、マック赤坂氏に1%を超える支持が集まったのであろう。
元ポスターボランティアから見た「マック赤坂氏の戦い方」の変化を見てみよう。
そもそも、筆者が マック赤坂氏のポスター貼りボランティアを志願した理由は主に2つだ。
・都知事選でのポスターが実にまともであったこと
・ポスター貼りをしてみたかった
マック赤坂氏への興味と、ネットで気軽にボランティアを募集しており、簡単にポスター貼りを経験できるという安直なボランティアだった。しかし、ポスター貼りのボランティア作業を連絡していただけたスタッフの電話は実に丁寧で、一切ふざけていない。送られたきた都知事選のポスターは当時、あのマック赤坂がコスプレせず、公約がきれいに見やすく書かれた「まったくふざけていない」ものであった。
2016都知事選でのマック赤坂氏ポスター。このときからすでに「意外とマジメ」な選挙戦を展開していた。
赤・青・白を基調とした見やすい構成、プロフィールとマニフェストがバランスよく読みやすい「数・大きさ」でまとめられている。今においても名前と顔だけの何が訴えたいのかまったくわからないものや、文字ばかりで見づらいものなど
センスのないポスターは山程あるし、以前のマック赤坂氏のポスターも正直ネタのコスプレ写真でそれ以上でもそれ以下でもないものばかりであったが、この時、
真剣にポスターを見た有権者はその変化に気づいてくれたのだと思う。
マック赤坂という名前でついつい過去の政見放送やポスターの印象が強くなりがちなのだが、この東京都知事選から明らかにマック赤坂氏は変わっていた。「実はマジメにやれる人なんじゃないか?」と。
もちろん、10年以上「ふざけている」印象を与えた反動の効果もあっただろう。「マック赤坂が宇宙人の格好をしていない!」「スマイルどこいった?」といった反応も当時はあった。さらに政見放送においてもスーツで登場し、スマイル! も出たが基本はマジメな政策を訴える合間での、わずかなものであった。
1%の支持を得る。港区議選に当選するだけの素地は、地道な知名度の獲得にあわせて2016年都知事選でのマジメ化したギャップと政策を訴えていた姿勢を示した時点で獲得していたのである。