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先月、ファーウェイ(HUAWEI)がAndroidに代わるスマホOSを開発中という
記事が話題になった。欧米諸国と中国の緊張の中、Androidに代わるモバイルOSを開発しているという内容だ。
ニュースでは、このタイミングで開発を始めた印象だが、OS開発自体は前から度々情報が出ている。1年前の2018年の春にも
話題になった。独自OS自体は2012年に開発を着手しており、去年の時点で完成しているそうだ。
ファーウェイの独自OSの名前は
「Kirin OS」と言う。その名前は時折ネットに出てきている。ファーウェイはKirin(麒麟)という名前が好きなのか、ファーウェイの独自プロセッサにもKirinの名前が付いている。
スマートフォン向けOSのシェアは、2019年3月の時点で、Androidが69.7%、iOSが28.4%になっている(
3月モバイルOSシェア)。2つの数字を合計すると98.1%。スマートフォンの市場は、ほぼ2つのOSで占められている。
現在は寡占状態だが、初めからそうだったわけではない。スマートフォン向けOSは、iOSとAndroidだけが存在していたわけではない。スマートフォン元年を、約12年前のiPhone登場の年として、その歴史を振り返ろう。
スマートフォンの嚆矢となる初代iPhoneは、2007年1月に発表され、同年6月に販売された。Androidは、翌年の2008年の9月に商用端末を発表、同年10月に販売を開始した。
Androidが登場した次の年の2009年のOS別シェアは、Symbianが46.9%、BlackBerryが19.9%、iOSが14.4%、Androidが3.9%だった。1年後の2010年のOS別シェアは、Symbianが37.6%、Androidが22.7%、BlackBerryが16.0%、iOSが15.7%だった(
2010年に世界で販売された携帯電話は16億台、スマートフォンは72%成長――Gartner調査)。
登場から数年、iOSは徐々にシェアを広げていき、Androidは市場を急速に占めていった。旧世代のOSになるSymbianやBlackBerryは、その後駆逐されていくことになる。
AndroidとiOSの2強体制が築かれる中、それら2つとは違う背景のOSも登場した。また、Androidから派生したOSもあった。そうしたOSのいくつかを本記事では振り返っていくことにする。