猛暑が来てからじゃ遅すぎる! 失敗しない「断熱リフォーム」の方法

一戸建ての夏対策は、屋根を断熱すること

一戸建ての対策 逆に、周囲6面がすべて外と接している戸建住宅では、マンションのように簡単ではない。窓にしても家全体では面積が大きく、すべてに内窓を付けるとそれなりの費用が必要となる。それでも夏対策として、南面、西面の窓を優先して内窓を設置することをお勧めしたい。  さらに直射日光の侵入を防ぐため、窓の外側にオーニングやシェードなどを設置するのが効果的だ。また、スイッチひとつで開閉させられる電動オーニングは、設置コストは高いが利便性は高い。  一戸建ての夏対策としては、次に優先したいのは壁よりも天井の断熱だ。天井面には強烈な直射日光の日差しが容赦なく照りつけ、断熱が弱いとロフトはもちろん、2階全体がうだるように暑くなる。  最もお勧めしたいのが、天井の内側に断熱材を厚めに敷き詰めることだ。きちんと施工されれば夏でも天井付近の部屋が有効活用できる。また冬も天井から抜ける暖かい空気が減り、寒くなりにくい。

遮熱塗料はあくまでも簡易対策

 よく話題になる遮熱塗料はどうだろう?遮熱塗料とは、屋根に塗る反射効果のある塗料のことで、直射日光の熱を和らげる効果がある。一般的には、屋根が暗い色の場合は明るい遮熱塗料を塗ることで、それなりの効果があるとされる。 05 01 3fa0207b60817274e86b1203e87327ea_m ただ、効果のほどは色や塗料の種類などによってさまざまで、塗ったあと「思ったほどの効果が出ない」とクレームが出ることもある。また、当初は効果があったとしても、塗料が汚れたり古くなったりすると効果が落ちてくる。さらに通常は塗料の厚みが1ミリ程度と薄いため、冬の断熱効果はない。  千葉県浦安市を拠点に数多くの断熱リフォームを手がけてきた今泉太爾氏(株式会社アールデザイン)は、このように評価する。 「遮熱塗料は本来、屋根断熱の無い工場などでの夏の暑さ低減を狙った簡易対策であり、断熱材の入っている住宅で使うものではありません。夏の暑さにも、冬の寒さにも、屋根の中に断熱材を追加する方が、圧倒的に効果が得られます」
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