会話中に聞き手が興味なさそうにし始める。そうならないためにどうする?
1対1の対話でも、1対多数のプレゼンでも、聞き手の関心度、集中度の低下をありありと感じたことのある人は多いだろう。だんだんと、聞き手がうつむいていく、興味がなさそうに視線を泳がせる……。そのような状況をなんとかしようと思って、さらに一生懸命話そうとするが、そうすればするほど聞き手は抵抗感を覚える。
そのような状況を回避するためにとても有効な方法が、ひとつの文の区切りの句点「。」で間をつくる方法だ。
その方法を忠実に実践している人から寄せられる質問に、句点で間をつくることをしっかりと心掛けて実施すると、たしかに聞き手を引きつけているのだが、しばらくすると心掛けていないときほどではないが、やはり聞き手が関心度や集中度を低下させていることがわかる……というものがある。
そこで同様の質問をしてくれた人たちに話法を再現してもらうと、共通の特徴があることがわかった。それは、基本に忠実で、きっちりと、毎回、句点で間をつくるということを実施しているということだ。
基本に忠実に句点で間をつくることは、スキルを身につけるためにとても重要だ。短時間でスキルを修得し、実践している、スキルの使い手と言えるだろう。
しかし、句点で間をつくるということが、定期的に、例外なく続くことで、聞き手に単調な印象を与えてしまうこともある。よどみなく間を置かずに話し続けるときほどではないが、聞き手を飽きさせてしまい、聞き手の関心度、集中度を低下させてしまうのだ。
では、いったいどうすればよいのか?
句点で間をつくるという基本動作を繰り出すことができるようになったら、次のステップとして、句点以外でも間をつくるということを織り交ぜていければよい。句点に加えて、読点「、」でも間をつくるのだ。自己紹介を例にとると、以下のようになる。
「モチベーションファクター株式会社の山口博です。(句点の間)
出身は、(読点の間)
長野県の上田市です。私の職務は、(読点の間)
ビジネススキルトレーニングのトレーナーです。(句点の間)
その職務を通じて実現したいことは、(読点の間)
ビジネスパーソンの一層のスキル向上です。(句点の間)」
句点の間と、読点の間を織り交ぜていくのだ。大事なポイントは、たとえば句点の間が何度も続いて、あるときから読点の間が続くというようにならないように、適度に織り交ぜていくということ。同じ間の取り方が続いてしまうと、それによって聞き手の関心度、集中度を低下させてしまう。
かといって、機械的に、句点の間と読点の間を交互に入れ込んでいくと、それはそれで単調になりかねない。自然体がよいのだ。
なかには、あらかじめどこに間をいれるか、事前に決めてプレゼンをする人がいる。しかし、実際にやってみるとわかるが、とてもやりづらいので、決してお勧めしない。
聞き手が興味をなくすプレゼンには共通の特徴が
「句点」での間、次のステップは……
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