山本太郎議員が切り込んだ59年前の密約問題。その質問を黙殺した安倍総理と河野外相
午前に続いて、午後の終盤4分間の質疑を取り上げ、その回答を信号機のように3色(青はOK、黄は注意、赤はダメ)で直感的に視覚化していく。
午後の質疑を理解する上で、必要となる情報をお伝えしたい。
ノンフィクション作家の矢部宏治氏によれば、日米の関係において『密約』というのが重要な意味を持っており、そこには下記のような「密約の方程式」とも言えるものがあるのだという。
古くて都合の悪い取り決め= 新しくて見かけの良い取り決め+ 密約
これが例えば、「地位協定」の場合は、
日米行政協定=日米地位協定+密約
安倍総理の祖父・岸信介元総理が「対等な日米関係を目指す」という建前で1960年に締結した日米地位協定。しかし、その裏で日米間では密約が結ばれ、基地権(米軍が日本の国土全体を自由に使用できる)や裁判権(米軍関係者を日本の法律で裁けない)など日本に不利な取り決めが今日に至るまで継続しているというのだ。
密約文書については、裁判権放棄などの密約文書が機密解除された複数の英公文書などで明らかになるなど、実在するもので、たびたび問題視されてきたものだ。(参照:”裁判権放棄 米以外とも密約 53年に政府、英・豪などに適用” 東京新聞)
なお、この文書については山本太郎議員が自身のウェブサイトで質疑の模様とともに公開しているのでそちらをご覧いただきたい。
こうした「密約」について、山本議員は質問をぶつけたのである。
河野太郎外相と安倍晋三総理の回答を集計した結果、このようになった。
<色別集計・結果>
●河野太郎外相:赤信号60% 黄信号35% 青信号0% 地の色5%
●安倍晋三総理:赤信号78% 黄信号11% 青信号0% 地の色11%
2人とも大半が赤信号で、青信号はゼロ。つまり、質問には一切答えていない。
いったいどのような質疑だったのか詳しく見ていきたい。
自由党共同代表・山本太郎参議院議員は3月18日、参議院予算委員会で午前と午後にわたって、辺野古の新基地建設をめぐって、日米地位協定や密約について安倍総理を始めとする閣僚らに質問した。
本記事では、
「密約の方程式」
河野外相も安倍総理も真っ赤!
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