マスゲーム会場のメーデースタジアム
加えて、一部の韓国メディアが報じていた外国人入国者を制限するという報道についても確認したところ、確かに外国人旅行者を制限することは決定したが、実施時期などは未確定とのこと。
報道では1日1800人を上限と報じていたが、それは否定し、1日1000人を上限として、それを超える日があれば、受け入れを停止するとのことだ。実はこれは数年前からすでに実施しているとも付け加えている。
北朝鮮へ滞在する外国人は最短2泊3日以上となるので、最低でも3日間は滞在することになる。そうすると1日あたりの最大外国人滞在人数は3000人となる。この人数が、外国人用の客室数や管理体制の限界のようだ。
とは言ってもこの上限に達したことは過去に数度しかなく、外国人の制限枠を北朝鮮国内の旅行会社向けに設定したようだ。今回の外国人入国制限の主な対象は、外国人観光客全体の9割を占め1人あたりの単価が安い中国人であり、その他の外国人が制限されることないだろうと省庁幹部は話す。
さらに観光総局幹部は、4月7日に開催れる今年の平壌マラソンについても現時点で過去最高だった一昨年の1000人を超えるランナーが参加する見込みであることも明かした。
これまで北朝鮮関係者は、国連制裁による影響を感じさせるような言及は少なかったが、今回は北朝鮮にとっても想定外だった2月末の米朝会談決裂が計画を狂わせているのか焦りを感じさせるような話しぶりだったそうだ。
昨年は5年ぶりのマスゲーム復活ということで旅行者の心に刺さったが、果たして2年連続、しかも前倒しのマスゲーム開催は吉と出るのだろうか。
<取材・文・写真/中野鷹(Twitter ID:
@you_nakano2017>
なかのよう●北朝鮮ライター・ジャーナリスト。中朝国境、貿易、北朝鮮旅行、北朝鮮の外国人向けイベントについての情報を発信。東南アジアにおける北朝鮮の動きもウォッチ。北レス訪問が趣味。 Twitter ID
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