ギャンブル依存症対策の基本計画が明らかに。ほぼ対応済みのパチンコ業界だが唯一の難所は「店内ATM撤去」か

パチンコ店イメージ

HAKU / PIXTA(ピクスタ)

パブリックコメント募集が始まったギャンブル依存症対策

 3月6日に開催された、第2回ギャンブル等依存症対策推進関係者会議において、「ギャンブル等依存症対策基本計画(案)」が示され、パブリックコメントの募集が始まっている。  これは昨年10月5日に施行された「ギャンブル等依存症対策基本法」の指針にそって、より明確な基本計画を策定するもので、要は、基本法における骨組みをどう具体的な行動に落とし込んでいくのかという詳細な内容を示したものになる。  特に注目されていたのが、パチンコ業界に対する「基本計画=具体的な対策」がどうなるのかという事であったが、果たしてその内容とはどのようなものであったのか。

パチンコ業界が実施すべき依存症対策

 今回の基本計画の公表により明らかになった、パチンコ業界の対策は以下の通りである。 (平成31年度中にすべきこと) ①広告宣伝に関する全国的な指針を策定、公表。 ②年間を通じた依存問題に関する普及啓発の推進 ③啓発週間に啓発資料を配布し、シンポジウム・講演会を開催 ④自己申告・家族申告プログラムの周知を強化 ⑤本人の同意のない家族申告による入店制限を導入 ⑥18歳未満の入店時の身分証明書確認の原則化 ⑦依存問題に取り組む民間団体等に対する支援を開始 ⑧依存症専門医療機関等の情報を「安心パチンコ・パチスロリーフレット」に記載 ⑨(平成31年度以降)営業所内に設置されているATM及びデビットカードシステムの撤去を推進 他、数点。 (平成33年度までにすべきこと) ①自己・家族申告プログラム、複数店舗への申告に関する負担軽減策を実施 ②顔認証システムの活用に係るモデル事業等の取組を検討 ③全ての遊技機を新基準に適合するものに入れ替える ④RSNの相談体制・機能を充実強化 ※RSNとは、特定NPO法人リカバリー・ネットワークの略。パチンコ依存問題に特化した電話相談機関 ⑤安心パチンコ・パチスロアドバイザーの活動の手引きの内容を充実させ、同制度の運用を改善  ざっとこんな感じだ。業界関係者でなければ、ピンとこない文言もあるだろうが、依存問題対策としては、中々のボリュームである。そのすべての対策には期限も切られており、具体的な行動を伴う事が強く要求されている。
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実はパチンコ業界側はほぼ実施済みだった
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