身長172㎝のすらりとした長身も魅力
最近は、ネットの対局で強くなった棋士は確かに何人かいる。将棋で言えば、石田直裕五段は地元の北海道・名寄にいる間は師匠の所司和晴七段とネット対局していた。同じく師匠とのネット対局で強くなったのが井山裕太五冠である。ただ、この場合はどちらも師匠と対局していたわけで、「誰とでも」対局していた黒嘉嘉とは明らかに異なる。
筆者が井山裕太にインタビューした時、彼は「運動の重要性」を強調していた。安定した強い碁を打つためには日々のエクササイズが不可欠なのだという。この話をすると、「イヤマ?」と黒嘉嘉は不思議そうな顔をする。「書いてもらえますか?」というので筆者が手帳に「井山裕太」と書くとやっと納得の様子を見せる。彼女は井山裕太の名前を中国語読みで覚えているようだ。
「Jiajiaは定期的にどんな運動をしていますか?」と聞くと、
「スポーツという意味ですか? それなら私はほぼ毎日台北のプールで水泳をしています。小学校三年から六年まで四年間水泳教室に通っていましたからね。あとはヨガですね。ほぼ毎日一人で20分くらいやってます。走るのは苦手ですね。小学校の頃からなぜか走るとお腹が痛くなるんですよ。ですからウォーキングまでです」だという。
黒嘉嘉は芸能事務所に所属している。どういった理由からなのだろうか。
「私自身、色々な新しいことに挑戦してみたいのです。事務所に入ることにより、歌や演技のレッスンも受けていますし、メイクアップのレッスンも受けています。そういった今までにやったことがないことに挑戦し、自分自身の幅を広げられると思っています」
つまり、黒嘉嘉は今後映画出演などにも興味があるということだ。台湾史上おそらく最大のヒット作といえば「海角七号」だろう。
「ああ、見ました見ました!でも十年くらい前ではないですかね。あまり内容は覚えていませんね。私、どちらかというと台湾映画はほとんど見ません。ハリウッドの映画が多いですね。好きな作品を一つ選ぶとすれば…“ミニミニ大作戦”(原題:Italian Job)でしょうね。コメディ作品をよく見て、たまにアクション映画も見ますけど、血が流れるのはイヤですね。あと、殴り合いもあまり好きではありません。血が出ないアクションなら大歓迎ですけど」