「たまTSUKI」の入口も、自分の感性に任せて工夫した
以上、心地のよい「居場所」を作るための8か条を挙げでみた。こういう話になると、「自分にはセンスがない」と卑下する人が多い。確かに天性のものもあるが、日々の心掛けで磨かれる部分もある。
ここに明かした8つの視点から「サードプレイス」と呼ばれている場所を眺めるだけで、それぞれの感性が磨かれるはずだ。「サードプレイス」でなくとも、「ファーストプレイス=家」や「セカンドプレイス=職場」で応用してもらえたら、暮らしや仕事が充実したものになると思う。モノが多い人も、モノが少ないミニマリストでも、どちらにも活用してもらえるアイデアだと自負している。
アナタが誰かに提供する空間を、もしくは、アナタが過ごす空間を、落ち着いた安心感で満たして心を安定に導き、ストレス過多な世の中を生き抜く居場所にしてほしい。
【たまTSUKI物語 第14回】
<文/髙坂勝>
1970年生まれ。30歳で大手企業を退社、1人で営む小さなオーガニックバーを開店。今年3月に閉店し、現在は千葉県匝瑳市で「脱会社・脱消費・脱東京」をテーマに、さまざまな試みを行っている。著書に『
次の時代を、先に生きる~まだ成長しなければ、ダメだと思っている君へ』(ワニブックス)など
30歳で脱サラ。国内国外をさすらったのち、池袋の片隅で1人営むOrganic Bar
「たまにはTSUKIでも眺めましょ」(通称:たまTSUKI) を週4営業、世間からは「退職者量産Bar」と呼ばれる。休みの日には千葉県匝瑳市で NPO
「SOSA PROJECT」を創設して米作りや移住斡旋など地域おこしに取り組む。Barはオリンピックを前に15年目に「卒」業。現在は匝瑳市から「ナリワイ」「半農半X」「脱会社・脱消費・脱東京」「脱・経済成長」をテーマに活動する。(株)Re代表、関東学院経済学部非常勤講師、著書に
『次の時代を先に生きる』『減速して自由に生きる』(ともにちくま文庫)など。