億超えFXトレーダーが、12本の移動平均線を駆使して見る「真空地帯」とは?
2019.03.12
忍び寄る恐慌を前に、果たして、金持ちたちは何に備え、資産をどこに張ろうとしているのか? 株、為替、不動産から仮想通貨まで、大きな成功を収めた7人に取材を敢行。『金持ちが考えたこと一覧』と題して考えるシリーズ。今回は様々なビジネスを展開し億をはるかに超える資産を築いた実業家であり投資家である人物に、彼が特に「得意」とするFXのツボから、次なる投資のターゲットについて話を聞いた。
「最近買ったもの、ですか。強いて言えば会社ですね。国内のある貿易企業です。たとえ恐慌が訪れたとしても生き残れるビジネスモデルを考えたところ、商いの基本である『安く買って高く売る』ことさえできればよいというのが根本的な考え方です」
そう話すのは、億をはるかに超える資産を築いたトレーダーのフォレックスドッグ氏だ。
「私が買った会社のビジネスモデルは単純で、人件費の安いアジアで買いつけた物品を日本で高く売ることに特化したもの。ITを活用して効率化を進め、収益性を上げるよう取り組んでいます。水が低いところへ流れるように、世界の製造業の中心はいずれ東南アジアからアフリカへと流れていくでしょう。世界が平坦になるまで生産移転の流れは止まらない。そうなったらまた対応を迫られるでしょうね。ただ、そんな世界でも安定して稼げるのはやっぱりトレードなんです」
チャンスと見るや、市場を問わず仕掛けるフォレックスドッグ氏。最も得意なのはFXだ。
「今年の為替市場ではブレグジットが大きなリスク。自分ではコントロールできない要因で、値動きも相当大きい。安易に手を出しては資産を溶かしかねません。そのため当面ポンドは触らず、他の通貨を自分のルールに従ってトレードします」
彼の利益の源泉のひとつが、移動平均線を利用した手法。その発想はかなりユニークだ。
「多くの人が移動平均線を目安に売買しますから、移動平均線にぶつかれば価格は止まりやすい。逆にいえば移動平均線がない『真空地帯』は勢いが強まりやすいんです。しかし、人により見ている移動平均線は違う。そのため15分足に合計12本の移動平均線を表示させています」
すべての基本は『安く買って高く売る』
狙うカギは「真空地帯」
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