菅長官、「政府に都合が悪い意見」を言う東京新聞望月記者だけを無視、妨害。質疑可視化で明らかに
この棒グラフは、平均質問時間(青)と司会者から妨害された回数(赤)を示している。また、望月記者が妨害を受けた18秒ごろに赤い点線を引いている。
この棒グラフから読み取れることは、質問開始から18秒が注意の目安であるならば、他5人は18秒を超えても妨害を一切受けていないのは不自然だ。司会者は望月記者だけを狙って質問妨害したと考えざるを得ない。
ちなみに同日午前の記者会見で質問妨害について問われた菅長官は「妨害をしていることはあり得ません」と答えており、この棒グラフが示した「事実」と菅長官の発言には大きな隔たりがあることも、また「事実」だ。
ただ、妨害が最も酷かった今年1月頃と比較すれば、2月に入って妨害の頻度は減っている。
例えば、望月記者が沖縄県民投票をめぐるハンガーストライキについて質問した1月18日午後の会見では2問の質問に対して計8回も妨害が入った。この会見も約2分半の検証動画として公開しており、質問開始から数秒おきに妨害が繰り返される異常な様子を確認できる。
定例会見での菅官房長官(首相官邸ホームページより)[/caption]「あなたに答える必要はありません――。
2019年2月26日午後の定例記者会見で菅義偉官房長官が東京新聞・望月衣塑子記者に言い放った一言が波紋を広げている。
望月記者を擁護する記事、逆に菅官房長官を支持する記事が入り乱れ、実際に記者会見を見たことが無いであろう大半の方々は困惑しているのが実態ではないだろうか。そこで、本記事ではできる限り「事実」に基づいて、2月26日午後の会見で起きたことを検証していきたい。
まず、当日午後の望月記者の質問計2問は約2分半の検証動画として公開しており、実際の映像をご自身の目と耳で確かめて頂きたい。
司会者(内閣府職員・上村秀紀 報道室長)から「質問は簡潔に」と2回妨害されていることが映像でも確認できる。一方、他5人は1度も注意されていない。もし実際に望月記者の質問時間が他記者よりも異様に長いのあれば、この注意は妥当であろう。その妥当性は次の棒グラフで検証したい。
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