私利私欲だけのためにやっていると言ったら、大きな誤解である
今度はユイの独白である。
「マカオから男の子四人が年末に泊まりに来たんですよ。おせちを作っていたら、『それは何なのか?』『これは何?』とごぼうとかレンコンをみて興味津々になりましてね。『一緒に食べる?』と言ったら『ぜひ』となりました。食事を出してお金をもらったら違法ですけど、善意だから別にいいじゃないですか。
そしたらあちらもお礼というか、ミカンを干してしなびさせ、その中に茶葉を詰めるというお茶があるんですよね。それを作ってくれることになったんですよ。
でも、どうも作り方がわからないといって、その場でWechatで母親に問い合わせて、作ってくれたりしましたよ。そしたらレビューでも『本物の日本の正月が楽しめた』といってものすごく長くていいのを書いてくれたりしたんですよ。そういう人たちがリピーターになってくれて、友人にも紹介してくれる。いい人の友達だから、いい人しかいないんですよ」
このようにしてタエコとユイの一家は日本の国家安全保障に大きく寄与しているわけだ。一方、筆者がクソ真面目に優しく罵詈雑言に答えてあげると、次のようなのが返ってきた。
ero***** | 要は「オレは迷惑してない、小銭稼ぎの邪魔すんなバーカバーカ」かな。
このクズライターの主張は。 ――(Yahoo!ニュースコメント欄より)
単に「小銭稼ぎ」なら、筆者はすでにその目的を達成している。わざわざ公言する必要もない。正式に認可も取り、地元警察も町内会も応援してくれているわけだから、こんなところに書かなければ「邪魔」など一人もいない。
オンライン記事の原稿料などたかが知れている。この記事を月に何本か書いてもローン返済などできるはずがない。個人レベルの損得勘定なら、この連載は筆者にとっては圧倒的に「損」なのである。
にもかかわらず、批判を承知の上で筆者が書き続けるのはなぜか。ひとえにこのままではラグビーW杯と東京五輪に支障をきたし、日本の将来に影を落とすという「憂国の念」と在宅型ホストの民泊促進がどれほど国益にかなうのかという「国民啓蒙」のためにほかならない。
筆者の実績で「クズライター」なら、クズでないライターが誰か聞いてみたいくらいだが、この際だからはっきり言おう。タエコやユイ・筆者と、この匿名ero*****氏とは、根本的に人間としての器の大きさが違いすぎるのである。
【タカ大丸】
ジャーナリスト、TVリポーター、英語同時通訳・スペイン語通訳者。ニューヨーク州立大学ポツダム校とテル・アヴィヴ大学で政治学を専攻。’10年10月のチリ鉱山落盤事故作業員救出の際にはスペイン語通訳として民放各局から依頼が殺到。2015年3月発売の『
ジョコビッチの生まれ変わる食事』は15万部を突破し、現在新装版が発売。最新の訳書に「
ナダル・ノート すべては訓練次第」(東邦出版)。10月に初の単著『
貧困脱出マニュアル』(飛鳥新社)を上梓。 雑誌「月刊VOICE」「プレジデント」などで執筆するほか、テレビ朝日「たけしのTVタックル」「たけしの超常現象Xファイル」TBS「水曜日のダウンタウン」などテレビ出演も多数。
ジャーナリスト、TVリポーター、英語同時通訳・スペイン語通訳者。ニューヨーク州立大学ポツダム校とテル・アヴィヴ大学で政治学を専攻。’10年10月のチリ鉱山落盤事故作業員救出の際にはスペイン語通訳として民放各局から依頼が殺到。2015年3月発売の『
ジョコビッチの生まれ変わる食事』は15万部を突破し、現在新装版が発売。最新の訳書に「
ナダル・ノート すべては訓練次第」(東邦出版)。10月に初の単著『
貧困脱出マニュアル』(飛鳥新社)を上梓。 雑誌「月刊VOICE」「プレジデント」などで執筆するほか、テレビ朝日「たけしのTVタックル」「たけしの超常現象Xファイル」TBS「水曜日のダウンタウン」などテレビ出演も多数。