桜田義孝劇場再び開幕。桜田義孝さんはなぜ辞職しないのか
2019.02.19
確かに、池江璃花子選手は人気と実力を兼ね備えた選手です。人間、そうなりたくたって多くの人が「才能」という絶対的な壁に阻まれ、池江璃花子選手のようにはなれないものです。しかも、まだ18歳だというのですから末恐ろしいです。現時点で十分強いのに、さらに強くなる余地を残しているというのですから、国民が期待を寄せるのは当然です。
しかし、いざ病気が見つかり、水泳より治療を優先した方が良さそうだということになった時、ほとんどの国民は「東京五輪で金メダルを取るかどうかはさておき、今は治療を優先して、最終的に笑顔が見られたら何でもいいんだ」と思いました。
ところが、桜田義孝先生ぐらいになると、そのあたりのアンテナの感度も非常に鈍く、自分がオリンピック担当大臣であることを意識したのでしょうか。何かオリンピックのことを心配するっぽい発言をしておかないと、また批判されたら困るので、わざわざ「盛り上がりが若干、下火にならないか心配している」と添えてしまったのです。誰もそんなことは望んでいないのに。結果、「みんなが池江璃花子選手のことを心配している時に、何をオリンピックの心配をしてるんだ!」と批判を浴びることになり、桜田義孝先生が炎上。最終的に発言の撤回と謝罪に追い込まれたのです。
いまやAIも進化しているので、稼働しているペッパー君なら当たり障りのないコメントをできたと思いますが、コンセントを抜かれた稼働していないペッパー君でも、店の端っこでどこか寂しげな表情を浮かべながら下を向いて立っていて、「なんか悲しいことでもあったのかな」と想像できるので、こんなことならコンセントを抜かれて何も言わずに立っているペッパー君の方がマシということになってしまうのです。
桜田義孝先生のスキャンダルは、こんなものではありません。
先日も「五輪憲章を読んだか?」と質問され、「話には聞いているが、自分では読んでいない」と答えました。もし一般人だったら、五輪憲章なんて読む必要はありませんし、知らなくても日常生活に何一つ影響しません。あるいは、オリンピックに出場するような選手であっても、べつに五輪憲章を読む必要なんてないでしょう。しかし、桜田義孝先生は「東京オリンピック・パラリンピック担当大臣」なのです。「国会議員なら日本国憲法ぐらい知っておけ」というのと同じくらい、「五輪担当大臣なら五輪憲章ぐらい知っておけ」という話です。
だいたい、五輪担当大臣ともあろう人が五輪憲章を読んだことないでは困るのです。「ワンピースを読んだか?」「話には聞いているが、自分では読んでいない。主人公の手が伸びるらしい」の奴が「ワンピースランドを作る」とか言い出したら、絶対に大丈夫じゃないでしょう。「となりのトトロは見たか?」「話には聞いているが、自分では見ていない。猫型のコミュニティーバスが走る自治体があるらしい」の奴が「ジブリ美術館の館長」だと言い出したら、絶対に大丈夫じゃないでしょう。
同じように「五輪憲章を読んだか?」「話には聞いているが、自分では読んでいない」の奴が東京五輪の最高責任者だったら、絶対に大丈夫じゃない。こんな奴は今すぐに大臣を辞めるべきだと思いますが、桜田義孝先生は辞めません。どうして辞めないのか。辞めたら安倍晋三総理の任命責任が問われてしまうからです。よりによって安倍晋三総理は「適材適所」だと言って、桜田義孝先生こそ最もオリンピック・パラリンピック担当大臣に相応しいと言って任命しているのです。「全然相応しくないじゃないか!」ということになったら、安倍晋三総理の責任問題に発展するのです。だいたい桜田義孝先生がどんな悪いことをしたのかって、べつに悪いことはしていません。裏金を懐に入れているのがバレたわけでもなく、ただ無能なだけなのです。そんなことでいちいち辞めさせていたら内閣が維持できないので、無能ぐらいでは辞めません。よって、まだまだ桜田義孝劇場は続きそうなのです。
これだけ国民の反感を買っても大臣は辞めない
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