反対票を投じる小学生男子。「学校の授業で先生が教えてくれて、自分で考えました」
反対意見の中で多かったのは、「沖縄県内の違う場所に基地を移すだけ。何の軽減対策にもならない」といったもの。
一方、直感的に反対票を投じたのは、女子高生の3人組。3人は高校の修学旅行で行った沖縄の海の素晴らしさを忘れられず、環境破壊として基地問題を捉えていた。
アメリカ人で反対票を投じた人もいた。デイビッド・ロザスコさん(46歳)はこう語る。
「70年前と同じような(アメリカが沖縄を支配する)植民地のような扱いはよくない。それに『基地が必要』というけれど、いったいどこの国がアメリカを襲うの? 日本は今、空母を保有しようとしているし、F35戦闘機も100機購入するし、もう自国で防衛できる力をつけているんだから、米軍基地はいらないでしょ」との持論で反対のシールを貼った。
ロザスコさんはさらに「日本は世界中で質のいいODA(政府開発援助)という国際貢献をしているよ。こちらに力を注ぐべき」と付け加えた。
投票場に来られない人が、友人に託した委任状
また、賛成意見については以下のような理由が述べられた。
「私は沖縄で普天間飛行場を見てきたが、あんなに危ない基地はない。住民のためにも一刻も早く地元に返還してあげなければいけない」(50代男性)
「このままでは状況が膠着するだけ。環境問題と防衛問題は天秤にはかけられない。解決への一歩として、とりあえず普天間基地の移設が優先される」(30代男性)
「どちらでもない」と答えた人には、「情報はいっぱいあるけど、まだ自分のなかで整理できていません」(中学生男子)といったように「まだ考え中」という人が多いようだった。
ちなみに、NPO法人「FoE JAPAN」も同じ2月11日に東京都大田区の大井町駅前でシール投票を実施した。その結果は、投票数254、反対 207、どちらでもない 23、賛成24だった。このほか、全国各地でシール投票を行う動きが出てきている。