8割の含み損から生還した男が辿り着いた「積み立て投資」の極意
2019.02.15
「投資をしても失敗ばかり」「自分はセンスがないのかも?」と悩む個人投資家に朗報だ。投資センスは一切不要、誰でも簡単に資産を増やせる方法がある。その名は「積み立て投資」。これまで見過ごされがちだったそのカラクリに迫る。
個人投資家kenz氏の場合
「長年積み立て投資をやっているのは、極論すると消去法なんです。まとまった資金を持たないサラリーマンが資産を増やしたいと思ったら、積み立て投資しか方法がない」
そう話すのは、’07年から12年間にわたって投資信託への積み立て投資を続けている個人投資家のkenz氏だ。勤務先が積み立て投資を活用した企業年金「企業型確定拠出年金」を導入したのをきっかけに興味を持ち、月2万円で積み立てをスタートした。
kenz氏が投資対象に選んだのは、「世界」だ。先進国や日本、そして新興国の株やREIT(不動産投資信託)の値動きを表す指数(インデックス)に機械的に連動するインデックス投信に分散して投資した。インデックス投信は人が銘柄を選んだりしないため、資産から差し引かれる「信託報酬」という運用コストが安いうえ、市場の成長をダイレクトに反映できる点が気に入ったのだという。
《kenz氏のアセットアロケーション》
(’18年11月時点)
先進国株式 65%
日本株式 15%
新興国株式 15%
REIT 5%
「それまでは預貯金オンリーだったので、ネット証券の買い付けボタンをクリックする手が震えました。自分の稼いだカネが減るかもしれないというのは、正直怖かった」
そんなウブなビギナー投資家だったkenz氏に、金融市場は容赦ない洗礼を浴びせた。「100年に1度の金融危機」と言われたリーマンショックの襲来だ。震源地のアメリカはもちろん、世界中の株や債券が大暴落した。
「今は日経平均が3%下がったぐらいでみんな大騒ぎしてますが、当時私が保有していた海外REITなんて1日8%下がっていたし、一番ひどいときには80%も含み損になっていました」
分散投資をしていても、評価額は半分まで下落した。口座を確認するたびに資産が減っているような状態が4年近く続いたが、それでもkenz氏は、積み立て投資をやめなかった。
リーマンショックの暴落が60%の利益をもたらした!
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