「投資センスゼロ」な人ほど知っておきたい「積み立て投資」の押さえるべきポイント

終盤の値下がりには弱い。待てる資金で投資を

 ただし、積み立て投資も万能ではない。序盤の値下がりは最終的な利益を伸ばす仕込み時となるが、終盤に値下がりすると投資の成績が大きく下がってしまうからだ。換金したい時期と下落相場が重なってしまうと、思うような成果が出せなかったり、元本割れすることもある。このため、積み立て投資は換金の時期がはっきり決まっているお金ではなく、下落相場と重なったら数年は回復を待てるぐらいの資金で投資するのが重要だ。 「換金時期は必ずしも明確な上昇トレンドにある必要はないし、下落相場から完全に回復してなくても大丈夫。最後にふわっと上がっている程度で十分利益が出せます」  上がっても下がっても儲かる積み立て投資は、10年20年と長期で続けるほど利益が出やすい。積み立てる金額が全額所得控除されて節税メリットが受けられるiDeCoや、利益に課税されないつみたてNISAを利用すれば、さらに有利に投資できるのだ。 《投資の公式》 投資の成績=量×価格 7万円=350個×200円 3か月で3万円を投じて350個のリンゴを買い付け、最終的なリンゴ価格は200円。投資の成績は7万円で、最終的なリンゴ価格は2倍だが、資産は2.3倍になった。これが積み立て投資で儲かる仕組みだ
星野泰平氏

星野泰平氏

【星野泰平氏】 ドルコスト平均法協会 代表理事。証券会社勤務時代、積み立て投資を「量」の視点で説明する方法を考案。積み立て投資研究の第一人者として金融機関などを対象に研修を行う。著書に『半値になっても儲かる「つみたて投資」』など 取材・文/森田悦子 ― [積み立て投資]で確実に資産を増やせ! ―
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