「投資センスゼロ」な人ほど知っておきたい「積み立て投資」の押さえるべきポイント

「もしスタート時に一括で投資していれば、開始直後から含み損状態で、最後に振り出しに戻っただけ。しかし積み立て投資であれば、同じ商品で資産を2倍超にできるのです」  大暴落する投資信託に、大暴落直前で投資を始めているにもかかわらず、資産を倍増できた秘密は何なのか。星野氏は「量」というキーワードを挙げる。 「投資の成績は『価格』と『量』を掛け合わせて決まります。一括で投資すると量が変わらないため成績は価格だけで決まってしまいますが、積み立て投資は毎月『量』を積み上げていくので、成績は価格だけでなく『量』にも大きく影響されるのです

上がっても下がっても喜んでOK!

 星野氏は、積み立て投資を「価格が変動するリンゴを買っていくようなイメージ」と解説する。毎月1万円でリンゴを買い付けていく場合、リンゴが100円の月は100個買えるが、翌月50円に値下がりすれば200個買いつけて、手持ちの「量」を増やすことができる。さらにその翌月にリンゴ価格が200円に上昇すれば、50個しか買えなくなるが、安い時期にたっぷりの量を買い付けているので、評価額が一気に上昇するわけだ。この場合、3か月間に3万円で買った350個のリンゴの評価額は、投資元本の倍以上となる7万円になる。 「値上がりすれば『価格』が上がって投資の成績が良くなるし、値下がりしたらより多くの『量』を積み上げることができるので、いずれにしても最終的な投資の成績がアップします。要するに積み立て投資は、上がっても下がっても儲かる投資法なのです」

図版提供/ドルコスト平均法協会

《積み立て投資のポイント》 ●ポイント①投資は「量」を買う行為 投資をするのは、リンゴを買うのと同じ スーパーで、1個100円のリンゴを1万円分買うと、100個買える 値段が100円の株を1万円分買うと、100株買える ●ポイント②毎回、買える「量」が変わる 価格が下がれば多くの量が買え、価格が上がると少ない量しか買えない ●ポイント③買った「量」を積み上げていく 買った量を積み立てるから「積み立て投資」
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積み立て投資の弱点は?
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