自民党安倍政権と統一教会。いつ安倍晋三は「変節」したのか<政界宗教汚染~安倍政権と問題教団の歪な共存関係・第2回>

霊感商法会社摘発と教団施設の家宅捜査

 経緯を辿るため再度、時計の針を2000年代後半に戻す。  2007年から2010年にかけて、全国に点在する教団系の霊感商法店舗が特商法違反等で摘発を受けた。中でも教団幹部に衝撃を与えたのが2009年、警視庁公安部による渋谷の印鑑販売会社『新世』の摘発だ。時を置かずして公安部は教団のお膝元である南東京教区本部事務所や地区教会である渋谷教会などへ家宅捜索に入った。そして本丸である教団の松濤本部への“ガサ入れ”があるのではと噂が立った。実際にこの時、公安部は教団の松濤本部への家宅捜索を視野に入れ動いていた。公安は統一教会を潰しにかかったのだ。  この公安部の動きに対し教団松濤本部は、本部が家宅捜索を受ける事態となれば宗教法人格取消しへ発展しかねないと危惧、複数の有力な警察官僚出身の国会議員へ庇護を求めた。国際勝共連合の梶栗玄太郎会長がこれらの国会議員に懇願し、結果として教団本部への家宅捜索は実現しなかった。以降、警察が教団本部に迫った形跡はない。  この時、梶栗が懇願した議員として名前が上がったのが亀井静香小野次郎の両衆議院議員だ。この件について亀井、小野両事務所に照会したところ、亀井事務所の秘書は「回答しない」と返答、小野事務所は本人から直接「お尋ねの件は心当たりが全くありません。梶栗さんという方は名前も知らないし、一面識もありません。従って、何か依頼されたこともないし、それを誰かに伝えたこともありません」と関与を否定した。  新世の摘発について、日本の教団組織を統括する韓国人総会長は「政治家対策を怠った」と発言したという。新世事件の教訓から、教団は改めて政治家対策に本腰を入れ直した。  しかし、その後も統一教会では内部告発や公文の外部流出が相次いだことでコンプライアンス違反が多数発覚、それに伴って警察による教団への捜査や国会での追及が再び行われるのでないかと囁かれていた。
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勝共連合会長就任式に自民党議員が大挙出席
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