「今より悪くなったら死ぬしか選択肢がない」格差社会の底辺で生きる人々の叫び

ゴミ屋敷

室橋さんのゴミ屋敷。台所も風呂もトイレもゴミで埋め尽くされている状態だ

清掃業をしているが自宅の清掃をする体力は尽きた

室橋:長く保険営業で働いていましたが、大病を患い一時右足が不自由になり仕事ができず、生活保護を受けていました。どうにか社会復帰を果たそうと、必死でしがみついたのが低賃金の清掃業。頑張っても月の手取りは13万程度。病気のせいで体力も落ちているから、疲れて家の掃除もできなくて……。 小松:清掃業がゴミ屋敷をつくる、という闇は大きいですね……。 中村:主に部屋には何が積み上がっているんですか? 室橋:趣味の古書が多いです。便利な世の中で、ヤフオクやメルカリなどで簡単に買えてしまう時代。お金はないのに、制御が利かないんですよ……。 小松:でもゴミ屋敷って、近所でも問題になりませんか? 室橋:なっていますよ。同じアパートの住人は上も下も隣も、みんな引っ越してしまいました。地域の交流は皆無。職場と家の往復だけの毎日です……。 小松:僕も日雇いで、主に工場で働くので交流はないです。ましてやネットカフェなので。
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下流シェアハウスの利点は「孤独死」を避けられる
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