全国各地で起きつつある「地方スーパー」再編。2019年は「業界再編の1年」に?

「運営」「屋号」はそのままに各社の強みを生かす

 さて、「スーパーマーケット同士の同盟」と聞くと、日本全国各地(+一部は台湾、香港など)のスーパーによる業界団体であり共同商品開発などもおこなう「日本スーパーマーケット協会(JSA)」、「オール日本スーパーマーケット協会(AJS、PBの「くらし良好」で有名)」、「全国スーパーマーケット協会(NSAJ、旧・新日本スーパーマーケット協会)」や、加盟スーパー各社が出資する共同商品開発・共同仕入れ企業「CGCジャパン」、「日本流通産業(ニチリウグループ、PBは「くらしモア」)」などを思い浮かべる人も多いであろう。このほか、「スーパーバリューグループ」(九州地方)や「中国経営合理化チェーン」(中国地方)など、地方にも緩やかな提携関係を結んでいる業界団体がいくつか存在する。  もちろん、今回設立された「新日本スーパーマーケット同盟」に加盟する企業も、こうした既存のいずれかの業界団体に加盟するものが多い。  一方で、新日本スーパーマーケット同盟とこれまでの業界団体が大きく異なるのは、中核となる各社それぞれが「資本提携関係を結ぶ」を結ぶということだ。今回の同盟立ち上げにより、アークス、バローHD、リテールパートナーズの3社は、第三者割当による新株式の発行、自己株式の処分により株式の持ち合いを行い、アークスは他2社に対して全株のうち2.32%ずつ、バローHDは他2社に対して全株のうち2.35%ずつ、リテールパートナーズは他2社に対して全株のうち6.72%ずつを割り当てることになる。  資本業務提携の具体的な取組みとしては、取引先情報の相互共有、店舗開発・運営・物流ノウハウの共有、店舗資材・備品・什器などの共同購入、スマートストア(次世代型店舗)の共同研究、スポーツクラブ事業などの共同展開が行われる予定。今後はカード事業、金融決済事業、バックオフィス業務の統合も検討されているという。また、プライベートブランドに定評があるバロー、ホームセンターを運営しているためホームファニシング、雑貨にも強いダイユーエイトなど、各社の強みを他社の経営に活かす試みも行われるであろう。  一方で、現状では各社の株式持ち合い比率は2~6%程度に留まる緩やかな資本業務提携に留まっており、今後も各社独自の屋号、運営体制は維持される方針だという。
MAXふくしま

ダイユーエイトの旗艦店である「MAXふくしま」(福島市)。スーパー、ホームセンター、雑貨店の複合店という個性的な業態で、「百貨店跡」への出店ということでも話題を呼んだ

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全国で起きている地方中堅スーパー再編の波
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