「イージスアショア問題」が、次期参院選で与野党激突の焦点になる!?

配備に莫大な資金、本当に必要なのか

イージスアショア配備候補地となった秋田市の新屋演習場

イージスアショア配備候補地となった秋田市の新屋演習場

「『ミサイル防衛が我が国の安全保障の観点から重要性がある』ということについては我々も肯定的に受けて止めておりますが、イージスアショアについては一つには周辺住民の皆様に少なくとも心理的な不安を与えている。それから万が一、これが機能するようになった場合には近くには住民の方がいらっしゃるということで、実は国民の方を守ることとは逆の結果につながりかねないような事態を招くのではないかというリスクを抱えている。 『イージス艦の場合と比べてコストが安い』という見方もありますが、実際には配備に向けたお金も実はどんどん説明のたびに膨らんでいる状況であって『本当に必要なのかどうか』というスタートからより詳細な検討が必要だろうと思っています。  ましてや秋田と山口、具体的な配備の白羽の矢が立っている地域については、それぞれの住民の方の理解が得られているという状況ではありませんので、少なくともこのまま強引に進めることは許される状況にはないと思います」  筆者が「参院選でイージスアショア問題は大きな争点になると考えていいのか」と聞くと、枝野代表はこう答えた。 「本当であれば、沖縄の辺野古の問題も全国的な問題だと思います。なかなか沖縄以外では主たる争点になりにくいというように、秋田や山口では大きな争点になるのは間違いないと思っています。全国の皆様に認知、周知してもらうことができるのかどうかということについては、これからだと思います」  辺野古新基地建設と同様、イージスアショア問題も全国的な争点になるべきとの考えを滲ませる回答といえるが、少なくとも秋田と山口で争点になるのは確実だ。参院選秋田選挙区と山口選挙区(共に一人区)は、イージスアショア配備の是非を問う与野党激突の構図になるのは間違いない。 <取材・文・撮影/横田一> ジャーナリスト。小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)に編集協力。その他『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数
ジャーナリスト。8月7日に新刊『仮面 虚飾の女帝・小池百合子』(扶桑社)を刊行。他に、小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)の編集協力、『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数
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