話題の小型ビジネスジェット機『ホンダジェット』 写真提供/ITCアエロリーシング
航空機を買えば節税になり、貸し出せば年14%ほどのリース料収入が得られ、転売すれば売却益まで得られる。今、富裕層の間でアツい「航空機投資」の世界を覗いてみた。
プライベートジェット。それは高級時計やスーパーカーなどと比べものにならないほどの輝きを放つ、成功者のステータスシンボルだ。
日本のプライベートジェットオーナーといえば、何かと話題のZOZO・前澤友作社長が連想される。ロシアW杯開催時には、内装をエルメスに任せたという特注機で、交際中である17歳年下の女優と颯爽と試合観戦に出かけたことでも注目を集めた。
ただ、世界の富裕層の間ではプライベートジェットの所有など、特別なことではない。サッカー界のスーパースター、クリスティアーノ・ロナウドは数十億円するプライベートジェットを複数台所有しており、スペインを拠点にそれらをレンタルして運用するサイドビジネスも行っているほどである。
そんな天上人たちの特権であるかのような航空機投資だが、実はすそ野は広がりつつある。航空機を用いた資産運用を提案するITCアエロシーリング会長の中山智夫氏に話を聞いた。
「これまでプライベートジェットといえば数十億円は下らなかったのですが、
話題の小型ビジネスジェット機『ホンダジェット』は6億円ほど。ほかにも、3億~5億円台で買えるヘリコプターなども投資対象となっています」
ホンダジェットとは’15年から北米や欧州で販売を開始した乗員10人未満の超小型ジェット機だ。昨年、世界で計43機を出荷し、超小型ジェット機としては世界最多となった。そして、今年6月には日本でも受注を開始したことで話題になった航空機だ。
「ヘリコプターならテレビ局の報道用ヘリやドクターヘリとして、小型ジェット機は緊急医療や中国・東南アジアから来日する富裕層の移動用などにも使用されています。ジェット機の日本発着回数は前年比19%で伸びており、市場の展望も明るいのです」(中山氏)