沖縄はいったいいつまで政府の扉の前で待たないといけないのでしょうか
ニューヨーク大学で講演をする玉城デニー知事。会場は満員で、立ち見をしたり座って聞いたりする参加者もいた。講演のタイトルは「多様性のもつ力、沖縄の誇りある民主主義」
また玉城知事は「辺野古新基地建設を巡って後戻りできない状況に追い込まれている」という現実についても語り、「日米の市民が自分のこととして捉えて一緒に解決策を考え、太平洋を越えて一緒に行動する輪を広げてほしい」と呼びかけた。
「米国も当事者です。沖縄県は、沖縄と日本と米国と三者対話を持ちたいと切望していますが、アメリカは日本に対して『それは日本国内の問題だ』と片づけてしまいます。沖縄がアメリカに直接米軍基地に関する苦情を訴えると、アメリカは苦情を日本政府に回します。そして日本政府は地位協定などを理由として、沖縄からの苦情を切り捨てる。
こうした国際社会の下で、沖縄県民はどのようにして声を上げることができるというのでしょうか。基地を造る日本、基地を使うアメリカ、どちらも責任の当事者であるはずですが、その基地を押しつけられている沖縄からの声はどこに届ければいいのでしょうか。
沖縄県は、政治的かつ法的なあらゆる手段を尽くして、辺野古の新基地建設を阻止しようとしています。しかし政府の扉と、法律の門は閉じつつあるという厳しい現実に直面しています。
沖縄はいったいいつまで政府の扉の前で待たないといけないのでしょうか。いったいいつまで法律の門の前で待たなければならないのでしょうか。そうした沖縄に対する扱いを『まるで植民地のようだ』と反発する沖縄県民も少なくありません」