安田純平さん記者会見での微表情を分析。そこから見える、犯行グループへの複雑な思いとは?

表情分析から見る「犯行グループ」像

♯2と♯13からシリア入りした経緯について、安田氏は自身の行為を深刻なミスだと認識している可能性があります。今後の防止策を考えたり、あるいはシリア入り経緯について、安田氏は思うところがあると思われるため、さらなる情報収集と氏の記憶・意見を精査できるポイントとなります。  ♯3と♯16からは、犯行グループを特定するためにまだ安田氏から関連情報が得られる可能性が高いため精査ポイントとなります。ただし、犯行グループの特定に対して安田氏は何らかの懸念を抱いている可能性があるため、安全の確保された場で精査が行われるのが望ましいでしょう。  また、本分析のその他の箇所や安田氏の他の描写から安田氏を拘束した武装グループが一枚岩的ではなく、様々な思想や考え方を持つメンバーで構成され、メンバーやグループが精神的にも物理的にも流動的な存在である可能性が窺われます。  こうしたことから氏の3年4ヶ月もの監禁生活の出来事やグループとの交流にはまだ語り切れていない変遷が多分にあることが推定されます。安田氏が体験し、提供してくれた情報をさらに精査し、監禁事件の真相・邦人誘拐の実態の解明や武装勢力との交渉可能性、そして紛争地帯内及び周辺諸国間との勢力構造を明らかにしていくことが必要であり可能だと考えます。 【清水建二】 株式会社空気を読むを科学する研究所代表取締役・防衛省講師。1982年、東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、東京大学大学院でメディア論やコミュニケーション論を学ぶ。学際情報学修士。日本国内にいる数少ない認定FACS(Facial Action Coding System:顔面動作符号化システム)コーダーの一人。微表情読解に関する各種資格も保持している。20歳のときに巻き込まれた狂言誘拐事件をきっかけにウソや人の心の中に関心を持つ。現在、公官庁や企業で研修やコンサルタント活動を精力的に行っている。また、ニュースやバラエティー番組で政治家や芸能人の心理分析をしたり、刑事ドラマ(「科捜研の女 シーズン16」)の監修をしたりと、メディア出演の実績も多数ある。著書に『ビジネスに効く 表情のつくり方』(イースト・プレス)、『「顔」と「しぐさ」で相手を見抜く』(フォレスト出版)、『0.2秒のホンネ 微表情を見抜く技術』(飛鳥新社)がある。
株式会社空気を読むを科学する研究所代表取締役・防衛省講師。1982年、東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、東京大学大学院でメディア論やコミュニケーション論を学ぶ。学際情報学修士。日本国内にいる数少ない認定FACS(Facial Action Coding System:顔面動作符号化システム)コーダーの一人。微表情読解に関する各種資格も保持している。20歳のときに巻き込まれた狂言誘拐事件をきっかけにウソや人の心の中に関心を持つ。現在、公官庁や企業で研修やコンサルタント活動を精力的に行っている。また、ニュースやバラエティー番組で政治家や芸能人の心理分析をしたり、刑事ドラマ(「科捜研の女 シーズン16・19」)の監修をしたりと、メディア出演の実績も多数ある。著書に『ビジネスに効く 表情のつくり方』(イースト・プレス)、『「顔」と「しぐさ」で相手を見抜く』(フォレスト出版)、『0.2秒のホンネ 微表情を見抜く技術』(飛鳥新社)がある。
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シリア拘束 安田純平の40か月

2015年6月に取材のためシリアに入国し、武装勢力に40か月間拘束され2018年10月に解放されたフリージャーナリスト・安田純平。帰国後の11月2日、日本記者クラブ2時間40分にわたる会見を行い、拘束から解放までの体験を事細かに語った。その会見と質疑応答を全文収録。また、本人によるキーワード解説を加え、年表や地図、写真なども加え、さらにわかりやすく説明。巻末の独占インタビューでは、会見後に沸き起こった疑問点にも答える