NYダウと日経平均の指数は双子の兄弟のように似た動きをする
ダウ平均と日経平均
日米で株が急落
NYダウの動きと日経平均の動きは、極めて似た動きをします。ここが投資家にとって重要な点です。前日のNYダウが大幅に上昇すれば、翌日の日経平均も大幅上昇が期待できます。逆にNYダウが大幅下落すれば、日経平均も大幅下落の可能性が強まります。NYダウの動きが大きければ、日経平均の動きも大きくなるケースがほとんどです。
冒頭で紹介したように、ダウが大きく下げると、日経平均もそれに連動して下落するなど両指数は双子の兄弟のように似た波形を描いているのが分かります。しかしダウと日経平均が連動して動くようになったのは比較的最近で、2000年代に入った頃からです。
ダウと日経平均の長期トレンドを比較すると、1980~90年代には両者の間に特別の関係はみられませんでした。日本の場合、1980年代後半はバブルの時代で株価は急上昇、バブルが弾けた後の1990年代は大幅下落を続けるなど派手な動きがみられました。この間、米経済は低迷期にあり、ダウは横ばいか微増で静かな動きをしています。日経平均はもっぱら経済成長率や国際収支、企業業績、ドル円相場、物価、金利動向など国内の様々な経済要因で変動していました。
両指数が密接な関係を示すようになったのは2000年以降からです。2008年のリーマン・ショック前後から経済のグローバル化、特に金融のグローバル化が急速に進み、外国人投資家の比重が高まる中でダウの影響を大きく受けるようになりました。
とはいえ、両指数が別々の動きを示す場合も多々あります。NYダウが大きく上昇したのに日経平均が大幅に下落する、逆にNYダウが大幅に下落したのに日経平均が大幅上昇するようなケースです。またNYダウが小幅に上げたり下げたりする場合は、日経平均にどのような変化を与えるのか、なかなか読み切れない場合も少なくありません。